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強誘電体 : ウィキペディア日本語版
強誘電体[きょうゆうでんたい]
強誘電体(きょうゆうでんたい、ferroelectrics)とは誘電体の一種で、外部に電場がなくても電気双極子が整列しており、かつ双極子の方向が電場によって変化できる物質を指す。また、このように電気双極子モーメントが自発的に整列した状態を強誘電状態、この性質を強誘電性と呼ぶ。
代表的な物質としてチタン酸バリウム BaTiO3チタン酸ジルコン酸鉛 Pb(Zr,Ti)O3 があり、FeRAM(強誘電体メモリ)などに使用されている。また強誘電体は全て圧電効果を有するため、アクチュエータなどとして使用されるものも多い。
== 電場に対する応答 ==

強誘電体の表面に存在する単位体積当たりの電気双極子は、自然に正と負の電荷重心が分かれることから「自発分極」と呼ばれる。外部から電場を加えると自発分極の向きは反転する。これを表したのが右のグラフで、外部電場を0にした時に表面に残っている分極の値は「残留分極」、分極の符号が反転する(すなわち分極の向きが逆転する)時の電場の強さは「抗電界」、とそれぞれ呼ばれる。
グラフの右端ないし左端にあたる十分に強い電場を印加すると、移動可能な電荷がすべて表面に移り、それ以上の電場をかけても分極はある上限(または下限)値で一定となる。これを飽和した状態、この時の分極の値を「飽和分極値」と呼ぶ。
グラフの形状は物質本来の性質だけでなく、単結晶多結晶かといった構造の違いにも依存する。その他、微小な分極領域の境界に当たる分極壁の移動が、電場の変化にどの程度追随できるかなどによっても傾きなどが変化する。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「強誘電体」の詳細全文を読む



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