|
形容詞(けいようし )とは、名詞や動詞と並ぶ主要な品詞の一つで、大小・長短・高低・新旧・好悪・善悪・色などの意味を表し、述語になったりコピュラの補語となったりして人や物に何らかの属性があることを述べ、または名詞を修飾して名詞句の指示対象を限定する機能を持つ。 == 概要 == 形容詞の多寡と文法は言語ごとに異なり、いくつかのタイプに分けられる。 まず、形容詞に属する語の数については、多い言語と少ない言語がある。多い言語には少なくとも数百の形容詞が存在し、派生や借用によって新しい形容詞が生まれることもある。少ない言語では数語から数十語しか形容詞がなく、新しい形容詞が生まれることはない。たとえばには kpa「大きい」、yua「良い」、ma「他の」の三つしか形容詞が存在しない〔Foley 1991: 93.〕。 形容詞の文法的振る舞いには四つのタイプが認められる。 一つ目のタイプでは形容詞と動詞が文法的に似ている。このような言語には中国語(官話)、タイ語、ベトナム語、朝鮮語などがあり、形容詞は動詞と同じように単独で述語となる。 二つ目のタイプでは形容詞と名詞が文法的に似ている。このタイプの言語にはラテン語、スペイン語、フィンランド語、ハンガリー語、イボ語、ケチュア語、などがあり、形容詞は単独で述語になれず、名詞句の中にしか現れない。形容詞だけで名詞句を構成することができる。 三つ目のタイプはベルベル語、、などで、形容詞は動詞にも名詞にも似ている。たとえば形容詞は単独で名詞句にも述語にもなる。 四つ目のタイプの言語では、形容詞は動詞にも名詞にも似ておらず、単独では名詞句にも述語にもなれない。このような言語には英語、、などがある。 一つ目と二つ目のタイプの言語が多く、三つ目と四つ目のタイプは少ない。一つ目と二つ目のタイプの言語では、形容詞は名詞または動詞の一部に含められることが多い。 日本語では形式・起源から、一般の形容詞に当たるものが形容詞と形容動詞に分けられる〔ただし、形容動詞を名詞の一種とみなす勢力が実在する〕が、意味的には特別な違いはない。日本国内の中学校教育過程で習う国文法の定義では、形容詞、形容動詞として品詞分類されている為、日本人は基本的にそれらの呼称で認識しているが、日本語を(特に海外で)外国語として習得した人物は連体形語尾に基づいて、それぞれ「イ形容詞」、「ナ形容詞」として認識している場合が多い。 用法としては一般に、名詞を直接形容する限定用法と、述語(の一部)として表現する叙述(補語)用法がある。また一部の言語では、動詞を修飾する副詞的用法もある(日本語形容詞の連用形、ドイツ語など)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「形容詞」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|