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御旅山古墳 : ウィキペディア日本語版
御旅山古墳[おたびやま こふん]

御旅山古墳(おたびやま こふん)は、大阪府羽曳野市壷井にかつて存在した古墳1967年(昭和42年)の土砂採取工事で消滅した。大阪府教育委員会による緊急発掘調査において、22面の銅鏡が出土したことで知られる。
== 概要 ==
墳丘の全長44.5メートル、後円部の直径26.5メートル(調査時に後円部が破壊されていたため、いずれも推定)、高さ4.5メートル、前方部の幅16.5メートル、高さ2.5メートルの前方後円墳4世紀前半の築造と推定されている。
1967年の土砂採取工事で見つかり、大阪府教育委員会が緊急発掘調査を行った。
後円部において粘土槨が確認されたが、調査時には既に破壊されており、詳細は不明である。
後円部の墳頂にあった五輪塔の下から、凝灰岩でできた石櫃が見つかり、そのなかから、鉄刀、鉄剣、鉄斧鉄鏃を敷きつめた上に、1面ずつ和紙で包まれた銅鏡(22面)と「義隆元文年是ヲ掘出シ宝暦四年戌二月四日埋ム之」と記された2つの石の墨書が納められているのが見つかった。元文年間(1736年-1741年)に掘り出し、宝暦4年(1754年)に埋めたとの記述から、江戸時代中期に副葬品が掘り出され、再び埋め戻されたことが分かる。銅鏡は、すべて国産の仿製鏡であった。
前方部からは、埋葬施設は発見されなかった。上下2段の葺石と、下段の葺石の基底部に接する形で土器列が見つかっている。また、上段の葺石の基底部の外と墳頂部において、壺形土器と円筒埴輪列が見つかっている。
銅鏡、壺形土器などは、大阪府立近つ飛鳥博物館において保管・展示されている。また、近隣の壷井八幡宮に、一部に赤色顔料弁柄が付着した銅鏃20本が古くより伝世し、この古墳の出土品と推測されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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