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微分干渉顕微鏡 : ウィキペディア日本語版
微分干渉顕微鏡[びぶんかんしょうけんびきょう]

微分干渉顕微鏡(びぶんかんしょうけんびきょう、Differential interference contrast microscope; DIC)は光学顕微鏡の一種で、非染色の試料のコントラストを高めて観察する事ができる装置である。光学系の中核を為すプリズムNomarski prism)の開発者であるノマルスキー(Georges Nomarski)の名から、ノマルスキー型微分干渉顕微鏡などとも呼ばれる。
== 概要 ==
微分干渉顕微鏡では観察試料の光学密度(optical density)情報を得るために干渉分光の原理を利用しており、通常の透過光観察では見えない構造を可視化する。光学系はやや複雑だが、灰色のバックグラウンドの中に濃淡の付いた対象物の像が得られる。この像は位相差顕微鏡のものと似ているが、対象物の周囲にハロ(明るい光環)を伴わない点が異なる。
微分干渉は、光源から得られる偏光を二つに分割し、試料のわずかに異なる二点を通過させた後で再び合成することで可能となる。異なる点を通る光には、媒質の屈折率の違いや経路長の差異から位相差が生じる。位相差の生じた光を再び合成すると干渉が起こり、増加的干渉が起こった部分は明るく、逆に減殺的干渉が生じた部分は暗く落ち込む。その結果、試料の光学密度の差異を反映したレリーフのような像が得られるのである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「微分干渉顕微鏡」の詳細全文を読む



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