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忉利天上寺 : ウィキペディア日本語版
とう利天上寺[とうりてんじょうじ]

利天上寺(とうりてんじょうじ)は、兵庫県神戸市灘区摩耶山町にある仏教寺院。通称「天上寺」。宗派は高野山真言宗摩耶夫人釈迦生母)を本尊とする日本唯一の寺である。
== 縁起 ==
利天上寺は646年大化2年)に孝徳天皇勅願により、インドの伝説的な高僧法道仙人が開創したと伝わる。後に空海(弘法大師)が渡唐した際、武帝自作の摩耶夫人尊像を持ち帰り、同寺に奉安したことから、この山を「摩耶山」と呼ぶようになったとされる。寺号は摩耶夫人が転生したに因むものである。鎌倉時代末期の摩耶山合戦(幕府軍対赤松氏)で知られる摩耶山城をこの寺とする説がある。
最盛期には多くの塔頭僧坊を抱えており、最も栄えた頃は3,000人の僧を擁する摂津地方第一の大寺だったと伝わる。宗派を越え、皇族武将なども含め、広く信仰され、花山正親町両天皇の御願所でもあった。
1976年昭和51年)1月30日未明、賽銭泥棒による放火のため、仁王門や一部の塔頭・庫裏を除いて全焼した。現在は北方約1kmにある摩耶別山(天上寺創生の地とされる)に場所を移して再建された。旧境内は摩耶山歴史公園として整備されており、旧伽藍の解説板などが整備されているほか、焼け残った仁王門も残されており、石垣や石段なども往時を偲ばせる。ただ、仁王門以外の建物(庫裏など)は整備されておらず、朽ちかけている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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