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怪獣映画 : ウィキペディア日本語版
怪獣映画[かいじゅうえいが]
怪獣映画(かいじゅうえいが)は、巨大な怪獣とそれがもたらすパニックを主題とした特撮映画のジャンル。
== 用語 ==
怪獣映画は、いわゆる「秘境冒険もの」や「空想科学もの」の延長線上にある作品群と解釈される。日本では一つのジャンルとして独自の発展をとげてきたが、国外ではそのような発展を成していない。モンスター映画という表現もあり、ややイメージが違うが、類似の範囲を示す。また、アメリカでは『ゴジラ』をはじめとする日本製の怪獣映画を、従来の「monster(怪物)」という概念とは区別して「Giantmonster movie(巨大な怪物の映画)」と呼ぶ場合がある。
いずれにせよ、現代社会に実在しない巨大な、あるいは怪奇的な生物的存在をスクリーンに登場させるという概念は映画の黎明期から行われてきた。特に恐竜を登場させるものが古く、1910年代にアニメを含む数作が作られている〔大洋図書(2001),p.8〕。
怪獣の存在についてはSF的な設定が多いが、戦争あるいはファンタジー的な要素も織り込まれ、怪獣が暴れることで群集が起こすパニックが主眼となる場合もあるなど、ジャンルはいずれとも特定しがたいものがある。
反面、ストーリーについては『キングコング』(1933年)『ゴジラ』(1954年)などの古典的作品を踏襲している事が多い(詳細は後述)。『怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス』(1972年)や『モスラ』(1996年)など異質の展開を試みた作品はあるが定着をみていない。円谷英二は自らのテレビ用作品『ウルトラQ』(1966年)で新機軸を試み、これは『ウルトラシリーズ』ヘ結実した。また、東宝より後発ながら、大映ではガメラという独創的な怪獣キャラクターが作られ、その映画はシリーズ化された。これは子供を主人公にした、まさに「子供の為の怪獣映画」という新たな可能性を広げたが、大映の経営破綻によりシリーズは打ち切られてしまった。後年の新生大映による「平成ガメラ3部作」は旧ガメラシリーズよりもSF性の高い、やや異質なものとなっている。
日本におけるこのジャンルの出自が『ゴジラ』(1954年)であり、そのパターンを長く踏襲していたことから、怪獣映画は戦争のメタファーであると言われ続け、1990年代以降には意識的にそれを念頭に置いた作品が防衛庁の協力の元に製作されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「怪獣映画」の詳細全文を読む



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