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ゲテモノ(下手物・ゲテ物)とは、だいたい以下の意味を持つ〔『広辞苑』第5版より大意をくみ取る〕。 #精巧な物品(高級品)に対しての、粗雑な作りの素朴で大衆的な器物。 #:これの対義語には上手物(じょうてもの)があり、こちらは高級な作りで鑑賞にたえる器物であるなどの意味を含む。後述参照。 #一般的な価値観からみて、風変わりなもの。 #とくに、食の分野で、一般的に食べることを躊躇するような食材。犬・猫の肉や爬虫類、両棲類など。奇食、悪食(あくじき)、下手食(げてぐ)い、いかもの食いなどとも言う。 #物流業界の特別積み合わせ輸送(混載便)において、大きなサイズや特殊形状などの通常扱う荷物と比較して異色の荷物を指す隠語。 原義としては1に示したとおりであるが、現代の一般語として2の意味が強い。さらに俗語的用法では3の意味で使われ、一般の価値観から外れた珍奇な、あるいはそれら価値観から受け入れ難いものを指す傾向も見られる。しかしその一方で、そういった一般的価値観から逸脱してそれらを愛好する者もおり、こういった傾向を「ゲテモノ趣味」(娯楽としての趣味と「そのような趣き」の二重の意味を含む)という。 4は業界用語。 ==概要== ゲテモノと一般にいう場合、一般的な価値観から外れた事物や属性を指す傾向がみられるが、更にそれら俗語的な用法の範疇では、一般には食用に供しにくかったり見た目で食品とみなし難い食べ物や、それを食べることをゲテモノなどという場合もある。前述の通り本来は工芸品における粗末な器物を指してのもので、そこには価値観にもよるが美意識とは無縁の、実用の用にのみ価値がある、しかしそれ以外の価値がないものである。しかし食におけるゲテモノでは、より否定的な感情を表している。 ただ、この食品や料理におけるゲテモノの場合、地域の食文化や食のタブーにも関連して、生物としてのヒトが食べても問題なく消化できるものの、その外観や匂いなどの要素が食わず嫌いを引き起こすようなモノに対してゲテモノと表現する場合もあれば、一般のものとして郷土料理ないし家庭料理などの形で親しまれている場合もあるなど、地域の文化性にも関連して、こういった「ゲテモノかどうか」という価値判断においても曖昧性が見られる。 なおゲテモノの概念を食品に関係なく適用する場合としては、嗜癖や性癖などの範疇において、一般的価値観からの逸脱を指す傾向が見られる。ただ、嗜癖や性癖の場合は厳密には個人差が大きく介在し、公に語られないような密やかな趣味の範疇まで考慮すると、一般論化できない場合もある。とはいえ特殊な趣味嗜好を憚ることなく公言している場合に、その傾向を指してゲテモノ趣味だと形容する場合もある。 いずれにしても俗語的用法の範疇では、各々の主観に照らして風変わりだとか珍奇だとかという意味で使われている側面もあるため、ゲテモノという概念を構成する要素は必ずしも一様ではないし、また不確定で、時代の流行などにも依って流動的である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ゲテモノ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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