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『悪魔城ドラキュラ』(あくまじょうドラキュラ、英題: ''Castlevania'')は、コナミ(後のコナミホールディングス)から1986年9月26日に発売されたファミリーコンピュータ ディスクシステム用ソフトのアクションゲーム。ヴァンパイアハンターである主人公が吸血鬼ドラキュラを討伐するため、数々の怪物が巣食う悪魔城内を様々な仕掛けをかいくぐりながら進んでいくホラーアクション。コナミのディスクシステム参入第1弾のソフトとして発売された。 また、その後同社より発売された一連のシリーズを指す。なお、同社は2006年3月31日の持株会社化に伴い、新設されたコナミデジタルエンタテインメント(KDE - J)に版権などは移行された。以降も販売ブランド名としては従来通りの「KONAMI」を使用している。 欧米では「Castlevania」(キャッスルヴァニア、Castle = 城とTransylvania = トランシルヴァニア地方を合わせた造語)というタイトルで発売されており、これが悪魔城ドラキュラシリーズの英語でのシリーズ名である。日本でも「キャッスルヴァニア」というタイトルで発売された作品もある。 == 概要 == ドラキュラ伝説が残る中世ヨーロッパのトランシルヴァニア地方が舞台である。主人公は英雄クリストファーの血を引くシモン・ベルモント〔シリーズ初期は「ベルモント」となっていることもあったが、後に「ベルモンド」になった。なお、欧米版ではこの変更はされておらず、ずっと「Belmont」のまま続いている。また、同社のファミコンソフト『ドラゴンスクロール』のゲーム中には、シモンはドラキュラを倒した後にトランシルバニアの名誉市民になったという台詞がある。〕。当時のファミコン用ゲームとしては、ゴシックホラーを原調にしたリアルタッチなキャラクターや背景などのグラフィックアートと、ハイセンスな音楽、硬派なゲーム性が組み合わさって独特の世界観を生み出した(本作の広告チラシには「スーパーリアルタッチのアクションゲーム」と銘打たれていた)。開発スタッフは数多くのホラー映画を見て作品づくりの参考にしたという。タイトル画面では映画のフィルム上に悪魔城ドラキュラと書いてあり、エンディングのスタッフロール表記では古典的怪奇ホラー映画へのオマージュのような名前になっているなど、映画的な演出も見られる。メイン開発者はHitoshi Akamatsu、音楽を作曲したのは山下絹代とSatoe Terashimaで、その曲調はドラキュラサウンドとも形容され、後のシリーズ作品でもアレンジされ続けている。本作は当初ファミコン本体カセット用に開発されていたが、途中でディスクシステム用になり、楽曲にはディスクシステム専用音源は使われていない。ゲームの基本システムは、当時一般的であった2D横視点スクロールのステージクリア型ジャンプアクションのシステムをおおむね踏襲している。基本武器は鞭というのが特徴的であった。面数は全6ブロックで、6体のボスが待ち受ける。なお、タイトルにドラキュラと入っているが後述のキャラクターを見ても分かる通り、西洋の伝統的な怪物のほか映画や小説に登場する怪物など、実に多彩な怪物達がごった煮的に登場する。 当時ゲーム売り場などの店頭に設置されていたディスクシステム用ディスクカードのゲームソフト書き換え機であるディスクライターでは、1986年12月10日から書き換え可能になった。書き換え料金は500円。なお、製品版にはディスクカードを書き換えたときのためのディスクカード用タイトルシールの予備が付属されていた。 1993年には、ファミコンの周辺機器だったディスクシステムは完全に衰退していたため、同じディスクシステム用ソフトだった『もえろツインビー シナモン博士を救え!』『バイオミラクル ぼくってウパ』と同時期に、ファミコン本体用のカセット版が発売された。ゲーム内容は全く同じな移植版であるが、イージーモードの追加、セーブが出来なくなった、というディスクカード版との違いもある。当時はファミコン自体も既に衰退してスーパーファミコンがメインの時代であり、このカセット版は生産数も少なかったためか、中古市場ではプレミアが付き高値で取引されている。 2004年には、ゲームボーイアドバンスに移植され、任天堂のファミコンミニ・ディスクシステムセレクションシリーズの1つ(29番)として発売された。ディスクシステム版が忠実に再現されており、セーブも可能。パッケージなどもディスクシステム時のパッケージデザインを模したデザインとなっている。 その後は、インターネットのポータルサイトのi-revoや、Wii、ニンテンドー3DS、Wii Uのバーチャルコンソールで、ダウンロード配信もされている。 なお、サブタイトル等が付いていない同名作品として他にMSX2版、アーケード版、スーパーファミコン版、X68000版の悪魔城ドラキュラがあるが、これらは移植ではなくそれぞれが独自のゲーム内容に作られており、作品としては1つ1つ異なる別物である。また後述の携帯電話アプリ版は、ファミコンディスクシステム版のリメイク移植である。他に、海外のパソコンでファミコンディスクシステム版をベースに作られたIBM PC(MS-DOS)版、コモドール64版、Amiga版もそれぞれ存在する。「悪魔城ドラキュラ」が単独の作品名称として用いられる場合、シリーズ第1作であり最もポピュラーなファミコンディスクシステム版のことを指していることが多い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「悪魔城ドラキュラ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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