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情念論 : ウィキペディア日本語版
情念論[じょうねんろん]
情念論』(Les passions de l'ame)は、1649年哲学者ルネ・デカルトによって執筆された著作である。
デカルトは哲学の研究を進め、スウェーデンクリスティナ女王に招致されて1649年10月にストックホルムへ移った。本書『情念論』は同年11月に出版した著作であり、5年前にドイツファルツ選帝侯フリードリヒの皇女エリザベートに向けて執筆した論文がもとになっている。デカルトは本書で精神の知覚感覚感動、すなわち情念を主題として研究を行っている。本書の内容は人間本性と情念の基本について論じた第1部、多種多様な情念を論じる第2部、特殊な情念について論じる第3部から成り立っている。
デカルトにとって精神経験には精神が新しい経験を獲得する場合の受動と精神が経験の原因となっている場合の能動の二種類があり、精神の能動・受動性は身体の能動・受動性と逆になるように相互に作用する。前者は知覚または認識であり、後者は意志のはたらきであるとデカルトは見なしている。そして人間の情念とは動物精気が運動することによってもたらされ、動物精気が血中を通じてに到達することで情念が表れると論じる。特にデカルトは情念の原因が脳の中央に位置する松果腺にあると考え、身体運動の原因でもあると考えていた。デカルトはさまざまな種類の情念を検討しているが、まず基本的な情念として憎しみ欲望喜び悲しみ驚きの六つがあり、これらが複合化することによって情念は複雑化していく。情念の働きを抑制するためにデカルトは謙遜勇気などの徳を守ることを主張しており、知恵とは情念を支配する意義があると分析している。
==書誌情報==

*花田圭介訳「情念論」『デカルト著作集3』白水社、1973年




抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「情念論」の詳細全文を読む



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