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惨殺の古城 : ウィキペディア日本語版
惨殺の古城[ざんさつのこじょう]

惨殺の古城〔テレビ初放送時の邦題(日本では劇場未公開)。DVDタイトルは『美人モデル 惨殺の古城』〕』(ざんさつのこじょう、、)は、1965年に製作されたイタリアアメリカ合衆国合作によるゴシックホラー映画。イタリアで撮影され、ミッキー・ハージティ、ウォルター・ブランディ、ルイーズ・バレット、リタ・クラインが出演。多数の女性モデルを引き連れた撮影クルー一行が古城を訪れ、深紅の処刑人と化した城の所有者に次々と惨殺されていく。
== ストーリー ==
冒頭に"My vengeance needs blood!" Marquis de Sade(「我が復讐は血を以て購うべし!」マルキ・ド・サド)という引用が映し出され、笑い声が被さる。
1648年12月5日、「深紅の処刑人」と呼ばれる殺人鬼が自らの城内の地下牢で、自らの拷問具(鉄の処女)により処刑された。殺人鬼は自分こそ神聖な法であり、自分を殺す事は出来ない、復讐に戻って来ると毒突きながら息絶えた。死刑執行人は焼ごてで拷問具の扉を封印し立ち去った。
時は流れて(1965年当時の)現代。作家のリック(ウォルター・ブランディ)、出版者のダニエル・パークス()、秘書のイーディス(ルイーズ・バレット)、カメラマンのダーモット(ラルフ・ザッカー)、そして6人の男女モデルからなる一群がホラー写真小説の撮影のために無人とも思われる古城に入った。しかし城は廃墟では無く、非友好的な城主(ミッキー・ハージティ)が少数の使用人と共に住んでいた。人嫌いを標榜する彼は当初一行を追い払おうとしたが、彼らの中にイーディスの姿を認めると思い直した。撮影も許可したが、地下牢への立入りは禁止した。男性モデルのペリー(ナンド・アンジェリーニ)とラウル(アルバート・ゴードン)はこの警告を無視し、地下牢に足を踏み入れた。ペリーがよろけて鉄の処女の封印を落としてしまうが、その時点では内部に深紅の処刑人の亡骸が見えた。撮影の合間にラウルは恋人で女性モデルの1人スージー(バーバラ・ネリ)を連れ出して地下牢に向かった。撮影中、ペリーは突如落下してきた処刑具により恋人の女性モデル、カニューヨ(モア・タイ)の目の前で息を引き取った。そうとも知らずラウルはスージーと地下牢で強引にいちゃつき出す(直前にラウルは鉄の処女の扉を開いてみたのだが、中は「空」だった)。その場に突然「深紅の処刑人」が現れた。深紅の処刑人はラウルを失神させるとスージーに迫った。
パークスはこの非常事態にも関わらず、締め切りを優先しモデルたちに3倍のギャラを約束して撮影続行を宣言した。カメラマンのダーモットはペリーの死の場面で不審な影が映っているとリックに伝えた。拡大して現像していると城主が現れ、城の歴史を語った上で影は「深紅の処刑人」と関係があるかも知れないと告げた。地下牢を調査したリックとダーモットは鉄の処女の内部からスージーの惨殺死体を発見する。ペリーの事故現場でも処刑具を吊るしていたロープが故意に切断されていた痕跡を見つけると、リックはダーモットに警察に通報するよう指示した。しかしオープンカーで城を出たダーモットは、何者かに首を矢に射られて絶命していた。リックは赤い覆面を被った不審人物を目撃したが見失った。城主を問い詰めるため使用人の静止を振り切って部屋に入ったリックだったが、そこにいたのはイーディスだった。イーディスは城主が自分のかつての婚約者で元肉体派俳優のトラヴィス・アンダーソンであり、突然理由も告げず失踪していた事を打ち明けた。皆と合流しようとする2人の耳に1人残してきたカニューヨのうめき声が聞こえて来た。声のした部屋を開けると巨大な蜘蛛の巣を模したロープに捕えられたカニューヨが猫ほどもある毒蜘蛛に襲われていた。部屋にはロープが縦横に張り巡らされ、触れたものを石弓で串刺しにする罠が施されていた。リックが床を這って救出しようと試みるも間に合わずカニューヨは絶命。悲鳴と共に消えたイーディスを探すリックは、使用人の1人に背後から襲われ失神した。
イーディスは室内でアンダーソンと対峙していた。殺人鬼・モンスターと罵るイーディスをアンダーソンは殴り倒し、君は私の孤独を全く理解していなかったと決めつけた。女の愛が自分を駄目にすると悟ったからイーディスを捨て、孤独を愛するが故にこの城に籠って人を遠ざけていたのだと。そして昨夜はイーディスの姿を見て心が揺らいで一行の滞在を許してしまったが、やはり誤りだったと傲然と言い放った。彼がカーテンを捲ると地下牢から移動された「深紅の処刑人」の遺体が現れた。その姿は数百年経っていても何ら変化している様子はなく、アンダーソンと酷似していた。アンダーソンは撮影隊が「深紅の処刑人」の墓を汚し、封印を解き放ったと詰った。今こそ「深紅の処刑人」は自分の中に蘇ったと宣告し、覆面を身に付けイーディスが目を逸らしている隙に隠し扉から出ていった。既にパークスと残る女性モデルのアニー()とナンシー(リタ・クライン)は拷問室に囚われの身となっていた。アンダーソンは女性モデル達に様々な拷問を加えた。一方リックが目を覚ますとラウルの死体と共にベッドに縛り付けられ、頭上からは鋭い刃が何本も伸びた天蓋が迫りつつあった。リックはラウルの胸ポケットに爪切りを見付け、辛くも戒めを解いて脱出した。使用人の1人と格闘になり倒したが、背後からもう1人の使用人にボウガンで狙われる。覗き穴から見ていたイーディスのお陰で奇襲は避けたが、バルコニーに追い詰められ背後からボウガンで貫かれて転落した。イーディスは隠し扉を見つけて脱出すると拷問室に向かった。
パークスは鉄製の檻に閉じ込められたまま焼き殺された。アニーを人型の処刑装置「死の愛人」の毒針で殺害しようとするアンダーソンを止めようと思わず声を上げたイーディスはあっさりと捕えられ、自らも拷問にかけられてしまう。アニーは結局その際に太い鎖に打たれ絶命した。そこに部下から作家を殺害したと報告が入った。絶望の淵に追い込まれたイーディスとナンシーを更に痛めつけるアンダーソンと部下の前に突如もう1人の「深紅の処刑人」が現れた。放り投げた本物の「深紅の処刑人」の遺体の後ろから現れたのは死んだはずのリックだった。射抜かれて転落したのは替え玉として用意したラウルの死体だったのだ。リックをボウガンで狙う部下の前に偶然かリックを庇おうとしてか、拷問具から逃れたナンシーが立ち塞がり、胸を射抜かれ絶命した。部下を締め落としたリックとの最後の格闘の末、アンダーソンは誤って自ら「死の愛人」に抱き付き、毒針により命を落とした。助け出されたイーディスは「彼は完全に狂っていた。自らの世界に閉じこもり城に逃げ込み、異物の侵入に耐えられず深紅の処刑人となって復讐を果そうとした。そっくりな顔が妄想を助長した」と呟いた。これに対しリックは「そっくりだったのでは無く、あの遺体は自分に似せた作り物で本物はとっくに朽ち果てていたんだ。」と答えた。そして最後に事実は小説より奇なので「もうホラーは書かない」と締め括った。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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