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承継取得[しょうけいしゅとく]
承継取得(しょうけいしゅとく)とは、所有権の取得のうち、前の所有者(前主)の所有権を引き継ぐ(承継する)形で所有権を取得するもの〔〔永田眞三郎・松岡久和・横山美夏・松本恒雄・中田邦博著 『エッセンシャル民法 2 物権』 有斐閣、2005年10月、28頁〕。承継的取得ともいう。 == 概説 == 承継取得は取得した権利の根拠が前主(その権利を前に有していた者)の権利にあり、その権利の同一性を維持したまま権利が移転する形態をいう。所有権に設定された地上権や抵当権などの制限物権は所有権の上に設定された負担として引き継がれることとなる〔。 承継取得と対となる概念は原始取得(原始的取得〔)である。原始取得は取得した権利の根拠が原始的(原初的)に成立する場合をいう〔。原始取得には無主物先占、遺失物拾得、埋蔵物発見、添付(付合、混和、加工の総称)などがある〔。 民法第2編第3章第2節(所有権の取得)に定められている所有権の取得原因はすべて原始取得である〔。しかし、現代社会において所有権の取得原因として最も主要かつ重要なものは法律行為(売買契約等)及び相続でいずれも承継取得である〔。 なお、即時取得は「取引行為」(民法第192条参照)を前提としているが、承継取得ではなく原始取得の一態様とされている。時効取得も原始取得の一態様とされている〔。これらが原始取得とされるのは前主の権利に付着していた負担が取得時に払い落とされることを説明するための法的構成にすぎない〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「承継取得」の詳細全文を読む
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