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中間財貿易[ちゅうかんざいぼうえき]
「中間財」とは、国民経済計算において、「生産の過程で原材料・光熱費・間接費として投入された財貨およびサービス」、つまり最終財以外の財・サービスのことをいう。中間財は財の生産に投入される。投入財ともいう。最終財以外の中間財が国際的に取引される貿易のことを中間財貿易あるいは投入財貿易(input trade)と呼ぶ。 貿易統計には、多重計算バイアスがある。生産工程の地理的分散により、中間財が国境を越えるごとに、その全額が輸出および輸入に計上される。輸出額をみて、その製品のどれだけが、輸出国で生産されたもの(付加価値である)か知ることが難しい。標準国際貿易分類SITC(Revision 1)では、中間財と最終財の区別が困難であったが、SITC(Revision 2)では、機械設備・輸送機械については、その区別化できるようになった〔Yeats, A J. (2001) Just How Big is Global Production Sharing? In: Arndt, S W., Kierzkowski, H., (Eds.). Fragmentation: New Production Patterns in the World Economy, 108-143.〕。 ==近縁概念== 中間財貿易の一種であるが、一国内で生産を完成させることなく、多数の国に生産工程を分割することを生産分担(production sharing)あるいはフラグメンテーション(fragmentation、分断化)ということがある。フェーンストラは、類似の概念としてこのほかアウトソーシング(outsourcing)、脱局所化(delocalization)、垂直特化(vertival specializaion)、製品内特化(intraproduct specialization)、価値連鎖の切片化(slicing the value chain)などを例示している〔Fenstra, R.C. (2004) ''Advanced Interntional Trade,'' Princeton University Press, p.100, note 4には、これらの使用例を含む論文を上げている。〕。貿易理論は、長く最終財のみを貿易すると考えてきたが、1980年代ごろより、中間財貿易の重要性が認識されるようになり、統計的な分析とその発生機構に関する理論研究が始まった。中間財と資本財の区別については、中間財貿易と資本輸出を参照のこと。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「中間財貿易」の詳細全文を読む
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