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抹茶アイスクリーム[まっちゃあいすくりーむ]
抹茶アイスクリーム(まっちゃアイスクリーム)は、抹茶風味(フレーバー)のアイスクリーム。日本において人気のあるアイスクリームの一つで、抹茶の鮮やかな緑色と独特の香味が特徴である。 == 歴史 ==
発案者は不明であるが、明治初期の宮中晩餐会に富士山型に盛り付けられた抹茶アイスが出されたことが、当時のメニューから判明している。現在の抹茶アイスの製法は、1958年和歌山市の老舗製茶会社㈱玉林園の社長が、抹茶と高脂肪ノンフレーバーアイスを混合する製法を発明し、生産技術を確立して特許を取得した。1960年頃からグリーンソフトの名称で和歌山市内の自社の店舗で販売を開始し、大変な人気を呼び同社の看板商品になった。また、1970年大阪万博会場でグリーンソフトを販売して爆発的な売れ行きを示し、全国の大手製菓メーカーから製造申し入れが相次いだが、特許を独占し自社のみの製造販売にこだわったため、和歌山県外での販路を断たれ、県外に出られず長く地域の名産品の地位に甘んじざるを得なかった。特許権の独占期間が終了すると各大手メーカーが満を持して製造を開始し、一気に全国に広まることとなった。それまで国内大手メーカーでは和風フレーバーのアイスクリームは1995年頃までは各社商品化していなかった。 1990年のアイスクリーム輸入自由化以来、輸入高級アイスクリームは増加したが、大手メーカーが抹茶アイスクリームの全国的な販売展開をはじめたきっかけは、1995年4月米国カリフォルニア州のミルクを原料として米国で前田園USAが製造した抹茶アイスクリームを「カリフォルニアから純和風」とのキャッチフレーズで日本へ輸入したことによる。同商品が日本国内のコンビニエンスストアなどで発売され、その記事が新聞等で掲載され〔『日本経済新聞』1995年4月18日〕、各社もバニラアイスクリームなど以外の和風アイスクリームでも日本全国的に受け入れられる時代に入ったと認識し、抹茶アイスクリーム商品が続々と登場した。ハーゲンダッツも1996年に抹茶アイスクリームを発売、日本市場ならではの濃厚な抹茶アイスクリームも登場、いまではバニラ、チョコレートなどと並ぶごく一般的なアイスクリームとなった。 なお、日本アイスクリーム協会による2009年の統計では、好きなフレーバー第3位である〔日本アイスクリーム白書2009 (日本アイスクリーム協会)〕。 日本で現在は多くのアイスクリームメーカーが、抹茶アイスクリームを生産している他、ハーゲンダッツなど日本に進出した国外のアイスクリームメーカーも、日本向けに抹茶アイスクリームを生産している〔ハーゲンダッツ ジャパン「日本人の嗜好にあわせた商品開発」 〕。なお、抹茶の成分であるカテキンが光によって変色するのを防ぐため、メーカー製品の容器の蓋は裏側が銀色になっているものもある。商品によっては抹茶自体の色でなく、人工着色したものもある。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「抹茶アイスクリーム」の詳細全文を読む
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