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大宛[だいあて] 大宛(呉音:だいおん、漢音:たいえん、)は、紀元前2世紀頃より中央アジアのフェルガナ地方に存在したアーリア系民族の国家。大宛(だいえん)とは固有名詞を漢字に転写したものではなく、広大なオアシスという意味らしい〔岩村忍『文明の十字路=中央アジアの歴史』p81〕。しばらく中国史書では大宛という名を使用したが、『魏書』以降はフェルガナの転写と思われる洛那国〔『魏書』西域伝〕、破洛那国〔『北史』西域伝〕、鈸汗国〔『隋書』、『新唐書』〕、拔汗那〔『新唐書』〕、𢘥捍国〔『大唐西域記』。〕〔「𢘥」の字は「忄+市」。〕などが使用された。 == 歴史 ==
===張騫以前=== 紀元前129年頃に前漢の張騫が訪れるまで、この地(フェルガナ)は史上に知られていなかった。それは、紀元前6世紀以降のアケメネス朝にしてもアレクサンドロス3世(大王)にしても、ヤクサルテス川(シル・ダリア)を越えてこの地にまで踏み込むことがなかったためであり、ましてや中華王朝がこの地に進出することがなかったためである。しかしながら考古学上、紀元前2千年代からこの地には青銅器時代を迎えた定住民が暮らしており、文化的には生命樹やジッグラトといったメソポタミア文明の影響を受けていたことがわかっている〔小松久男『中央ユーラシア史』p92〕。やがて、この地にイラン系の人々(いわゆるアーリア人やサカ人)が南下して移住することとなり、大宛建国に至る。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「大宛」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Dayuan 」があります。
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