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振り逃げ(ふりにげ)とは、野球において、捕手が第3ストライクが宣告された投球を正規に捕球できなかった場合に、三振で直ちにアウトになることを免れた打者が一塁への進塁を試みるプレイを指す。俗称であり、正式な野球用語ではない。 == 概要 == 打者がストライクを3回宣告されると、その打者には三振が記録される。しかしながら、一塁に走者がいない、もしくは二死の状況で、第3ストライクにあたる投球を捕手が正規の捕球(後述)を果たせなかった場合には、打者は一塁への進塁を試みることができる。このとき打者をアウトにするには、打者が一塁に到達する前に打者または一塁に触球しなければならない〔公認野球規則6.05(j)〕。打者がアウトにならずに一塁に到達すると、走者として一塁を占有することができる〔公認野球規則6.09(b)〕。 このプレイを日本では一般に振り逃げという俗称で呼んでいる。英語においてはUncaught third strike、もしくはDropped third strikeと呼ばれる(いずれも「捕球されなかった第3ストライク」の意)。 打者が振り逃げを試みることのできる場面においては、球審はその投球を捕手が正規に捕球したかどうかにかかわらず「ストライク・スリー」と宣告し、「ストライク・バッターアウト」のような宣告は用いない。ただし、正規に捕球がなされていなければ、「ノー・キャッチ」を宣告することはできる。 打者が三振を喫したにもかかわらず出塁が許されるという根底には、1つのアウトが成立するためには攻撃側の失敗(つまり三振)のみでは不十分で、守備側もなすべきこと(正確な捕球)をしなくてはならないという考えがある(ルールの変遷と振り逃げ参照)。 振り逃げが成功した場合でも、打者には三振が、投手には奪三振が記録される。また同時に暴投または捕逸が記録される。ただし、捕手が一塁へ正確に送球すればアウトにできたにもかかわらず、悪送球したために打者を一塁またはそれ以降の塁に生かしてしまった場合には、暴投も捕逸も記録されず、捕手に失策が記録され、捕手が一塁へ正確に送球したにもかかわらず一塁手が落球したために打者が一塁またはそれ以降の塁に生きた場合は、一塁手に失策が記録される。なお、振り逃げによる打者に対する三振は、通常のアウトになった三振と区別するために「逃三振」や「振逃」などと表される場合がある。 三振が記録されても振り逃げが成功すれば打者はアウトにはならないことから、1イニングで4つ以上の三振が成立しうる。メジャーリーグでは1イニング4奪三振が1901年以降50回以上記録されている〔4 Strikeouts In 1 Inning : A Baseball Almanac Fabulous Feat 〕。イースタン・リーグでは1イニング5奪三振が記録された例もある〔楽天木谷が1イニング5奪三振の新記録 - 日刊スポーツ 2010年5月8日 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「振り逃げ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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