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捕物帳 : ウィキペディア日本語版
時代小説[じだいしょうせつ]
時代小説(じだいしょうせつ)は、過去の時代・人物・出来事などを題材として書かれた日本の小説。現代の日本では、明治時代以前の時代(主に江戸時代)を対象とすることが多い。歴史小説との違いについては、歴史小説を参照されたい。
かつては大衆文学はすなわち時代小説であり、広く庶民に受け入れられた。一般に歴史小説との境界は曖昧であるが、過去の時代背景を借りて物語を展開するのが時代小説であり、歴史小説は歴史上の人物や事件をあつかい、その核心にせまる小説である。
==歴史==
村上浪六塚原渋柿園は、髷物と呼ばれる時代物を書いた。これ後の大衆小説の先駆とされている。大正2年、その出発点とされる、中里介山の『大菩薩峠』の連載が始まる。「大衆小説」という言葉が定着するのは昭和の初めであるが、大衆小説といえばすなわち時代小説を指した。大正15年、『大衆文芸』が創刊され、同人に直木三十五長谷川伸などの作家がいた。また『キング』『オール讀物』といった大衆雑誌が相次いで創刊され、戦前、大いに盛り上がった。『大菩薩峠』の翌年に登場した吉川英治は『剣難女難』『鳴門秘剣』を発表、そして『宮本武蔵』を書いた。剣禅一如の境地を求める主人公を描いたこの作品は戦争下において広く受け入れられ、大衆文学の転機となった。また大佛次郎の『鞍馬天狗』はアラカンこと嵐寛寿郎主演で映画化され、高い人気を博した。一方、「捕物帳」というジャンルで岡本綺堂陣出達朗らが活躍。このジャンルは時代小説の主流となった。戦時中は股旅、探偵小説が禁止され、綺堂『半七捕物帳』、達朗『伝七捕物帳』などの捕物帳が盛んであった。ほかにも子母沢寛の『勝海舟』、山本周五郎の『日本婦道記』などが読まれた。
戦後、GHQの監視が徹底されるが、山手樹一郎の明朗もののほか、捕物帳が依然高い人気を保った。しかし村上元三の『佐々木小次郎』で復活したことを期に、昭和30年代に剣豪を主人公とする「剣豪小説」ブームが起きた。五味康祐柳生武芸帳』、柴田錬三郎眠狂四郎無頼控』などの作品が出た。さらに山田風太郎による『魔界転生』や「忍法帖」ブーム、南條範夫による「残酷」ブームが起きた。このほか、池波正太郎藤沢周平は時代小説の代表的な書き手として活躍し、正太郎は『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』、周平は『蝉しぐれ』『たそがれ清兵衛』などを書いた。
平成に入ってから、峰隆一郎が作品を単行本を経ずにいきなり文庫本で刊行するという、「文庫書き下ろし」という出版形式で多数発表した。その後も宮城賢秀佐伯泰英らが、時代小説を文庫本で書き下ろすという形で作品を発表。特に佐伯泰英はほぼ一月に一作のペースで作品を刊行し、多くの読者を獲得した。こうした文庫書き下ろしの形で発表される作品のほとんどがシリーズもので、近年は推理小説界からの参入や女性作家の活躍など、ジャンルの広がりがみられる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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