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掌編小説[しょうへんしょうせつ]
掌編小説・掌篇小説(しょうへんしょうせつ)は、短編小説よりも、さらに短い小説を指す。「短い短編小説」であるショートショートよりも短い小説とされるが、明確な基準はない。掌篇小説という名称は、中河与一が名付け親だとされ〔川端康成「掌篇小説の流行」(文藝春秋 1926年1月号に掲載)〕〔川端康成「掌篇小説に就て」(創作時代 1927年11月号に掲載)〕、それまでは、岡田三郎が「二十行小説」、武野藤介が「一枚小説」などと呼称していた〔。短編小説や中編小説にも、ごく短い小説が連続する体裁を持った作品はあるが、掌編小説は、より長い作品の要約や抜粋、一部分や小品文ではなく、それ自体が単独の物語として完結するものである〔。描く作品内容・ジャンルは多岐にわたる。 == 字数制限 == 具体的な字数制限を科すことで特徴付けられていることが多い。字数に関して厳密な定義はないが、300字、400字、500字、600字、800字などの形式が提唱され、コンテストの応募規定とされていることがある。具体例としては、川又千秋が提唱する三百字小説などがある。字数そのものではなく、「400字詰め原稿用紙何枚」といった形式で字数制限を設ける場合もある。 字数の少なさから、創作初心者が取りつきやすい面もあるが、バランスよく単独の物語として完成させるにはそれなりの技能や洗練さを要する〔〔吉村貞司「解説」(川端康成『掌の小説』)(新潮文庫、1971年。改版1989年、2011年)〕。字数制限内で推敲を繰り返すため、創作の訓練に適しているともされる。 携帯電話の画面の小ささ、操作性の制約などから、ケータイ小説で掌編小説の形式が取られることもあるが、長さに制約を設けていない場合も多い。 英語圏では、55フィクションなど、語数による制限を設ける形式が存在する。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「掌編小説」の詳細全文を読む
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