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算術における乗法 (じょうほう、) は、算術の四則と呼ばれるものの一つで、整数では、一方の数 (被乗数、ひじょうすう、) に対して他方の数 (乗数、じょうすう、) の回数だけ繰り返し和をとる(これを掛けるまたは乗じるという。)ことにより定義できる演算である。掛け算(かけざん)、乗算(じょうざん)とも呼ばれる。代数学においては、変数の前の乗数(例えば 3''y'' の 3)は係数(けいすう、)と呼ばれる。 逆の演算として除法をもつ。乗法の結果を積 (せき、) と呼ぶ。 乗法は、有理数、実数、複素数に対しても拡張定義される。また、抽象代数学においては、一般に可換とは限らない二項演算に対して、それを乗法、積などと呼称する(演算が可換である場合はしばしば加法、和などと呼ぶ)。 == 定義 == (いずれも 0 でない)自然数 ''m'' (乗数)と ''n'' (被乗数)に対して、''m'' を ''n'' 個分加えた数 : を : ''m'' × ''n'', ''m'' · ''n'', ''mn'' などのように書いて ''m'' に ''n'' を掛けた数とか ''m'' に ''n'' を乗じた数とか ''m'' と ''n'' の積、''m'' 掛ける ''n'' などという。言語によってはその自然な語順から、同じく ''m'' を ''n'' 個分加えた数を : ''n'' × ''m'', ''n'' · ''m'', ''nm'' などのように上と逆順に記す場合もある(たとえば英語では ''n'' × ''m'' を普通 ''n'' times ''m'' すなわち ''n'' 回の ''m'' と読む。''n'' multiplied by ''m''、すなわち、''m'' を乗じた ''n'' と読むこともある。)。 カメラのレンズ倍率やCDの倍速表示などは、英語のtimes表記である。言語の表記の都合による、こういった順序であるが、数値の乗算においては、この演算について交換法則が成り立つ(後述)という性質によって、どちらも同一視する。 ''n'' = 0 のときは、''n'' × ''m'' = 0 × ''m'' は 0 であると約束する。 さらに整数同士の乗法は、負の整数を掛けるという事を以下のように定める: 整数 ''m'' と自然数 ''n'' に対して :''m'' × (−''n'') := (−''m'') × ''n'' すなわち、「負の整数 −''n'' を掛ける」ということを、「対応する正の整数 ''n'' の数だけ符号を反転した整数(ここでは −''m'')を加える」という演算として定義する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「乗法」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Multiplication 」があります。 スポンサード リンク
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