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接眼レンズ : ウィキペディア日本語版
接眼レンズ[せつがんれんず]

接眼レンズ(せつがんレンズ)とは望遠鏡双眼鏡あるいは顕微鏡対物レンズや主鏡で集めた光によって焦点に作られた実像を拡大する為のレンズである。特に望遠鏡のものはアイピース(''Eyepiece'' )と呼ばれることが多い。
望遠鏡や大型の双眼鏡、研究者向けの顕微鏡では接眼レンズは交換可能なパーツであり本体とは独立して市販されている。
== 歴史 ==
ガリレオ・ガリレイの時代の望遠鏡に使われていた接眼レンズは凹レンズのものであった。凹レンズによる接眼レンズは正立像になるメリットはあるが視界が狭く、倍率が上げられないという大きな制約があった。
ヨハネス・ケプラーは1611年に2枚組の凸レンズを接眼レンズとした望遠鏡を考案した。こうすると目で見える像は倍率の大きさを自由に変えたりすることが可能となり、以後接眼レンズは凸レンズ系のものが使用されるのが普通となった。
凸レンズを用いると像は倒立像となってしまうが、ケプラーは2枚用いることで2回像を反転して正立像としていた。天体望遠鏡や顕微鏡では特に正立像である必然性が低いために、現在ではそのまま倒立像としている。双眼鏡や地上用望遠鏡のように正立像を必要とする場合には光路内にプリズムを加えて像を再度反転させている。
初期の望遠鏡の接眼レンズは単レンズによるものであったが、単レンズでは収差を補正することができないため光学性能が悪い。そのため複数のレンズを組み合わせて各種の収差を補正した接眼レンズが開発されてきた。複数のレンズを張り合わせて1つの貼り合わせレンズをつくり、さらにこの貼り合わせレンズを組み合わせて1つの接眼レンズとする。このレンズの組み合わせ方がアイピースの種別である。用いたレンズの総数をm、それを組み合わせ作った貼り合わせレンズの数をnとしたときn群m枚のレンズというように称する。通常は製作者の名前を冠して~式というように呼ばれている。
最近では広視界が得られるものや眼鏡をかけたままでも楽に見られるものなど、収差の低減以外をコンセプトとして打ち出した接眼レンズも多く発表されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「接眼レンズ」の詳細全文を読む



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