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摂動完全均衡[せつどうかんぜんきんこう]
摂動完全均衡 (せつどうかんぜんきんこう,英: trembling hand perfect equilibrium, 独: trembling-hand-perfektes Gleichgewicht) とは,ナッシュ均衡の精緻化のひとつ.1975 年に ''International Journal of Game Theory'' 誌に掲載された論文において,“A Model of Slight Mistakes” (軽微な誤りのモデル) の名前で,ラインハルト・ゼルテンによってこの概念が発見された.ここでの狙いは,均衡はプレーヤーたちの誤りによってどの程度影響されるかを決定することである.ゼルテンによれば,プレーヤーたちが完全に合理的に行動するならば,誤りは起こらない.しかし現実では,人びとは相手のプレーヤーの誤った決定を計算に入れねばならない.この点をゲーム理論的に表現するために,摂動完全均衡が生みだされた〔 S.35〕. == アプローチの簡単な説明 == 簡単な表現で摂動完全均衡のアイデアを説明しよう.プレーヤー A が,プレーヤー B はかならず戦略 ''b''1 をとってくると考えているとして,その ''b''1 へのプレーヤー A の最適反応は戦略 ''a''1 であるとしよう.戦略 ''a''1 をプレーすることは,もしプレーヤー B が小さな誤り確率 ε で ''b''2 をプレーしてくるとしても,なお最適な選択でありつづけるだろうか.そのような条件でもなお ''a''1 がプレーヤー A の最適戦略であるならば,これは摂動完全均衡戦略であるという.
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「摂動完全均衡」の詳細全文を読む
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