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放射卵割 : ウィキペディア日本語版
卵割[らんかつ]

卵割(らんかつ、cleavage)は、受精卵細胞分裂のことである。発生の最初の段階に当たる。
== 概説 ==
卵割は、発生を始める卵細胞に見られる細胞分裂のことである。卵が割れるように見えることからこの名がある。まず、受精卵の表面にくびれが生じ、2つに分割される。さらにその2つが分割されてゆき、細胞の数が倍に増えてゆく。
基本的には体細胞分裂であるが、いくつかの点で特徴がある。
* 分割された細胞が成長せず、胚全体の質量がほぼ変わらない。そのため、卵割を経るごとに個々の細胞の大きさは次第に小さくなってゆく。この場合、母細胞から分割してできた娘細胞のことを割球(かっきゅう)という。
* 細胞分裂がほぼ同調的に行われる。そのため、卵の細胞数は2の累乗の形で増加する。
* 分裂が連続して行われる。たとえばウニの場合、受精から第1分裂までは約1時間を要するが、それ以降はほぼ30分に1回の割合で細胞分裂が起きる。
なお、卵割が通常の細胞分裂より早く進行するのは、そのための準備がなされているためである。通常の細胞分裂では、そのために必要なタンパク質を合成する必要があり、それに先だってそのためのmRNAを合成しなければならず、それらは実際の細胞分裂に先立って行われる。しかし、卵割においてはそのためのmRNAが卵の成熟の間に雌親から与えられており(母性mRNA)、それを使ってタンパク質合成が行われる。胚自体のゲノムからの転写が始まるのは両生類では胞胚期中頃とされる〔東中川他(2008)p.43〕。
卵割が進んだ受精卵は割球の数が増加し、やがて桑実胚から胞胚となる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「卵割」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Cleavage (embryo) 」があります。



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