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故殺 : ウィキペディア日本語版
殺人[さつじん]


殺人(さつじん、英語:murder)とは、人を殺すことである〔広辞苑〕〔大辞泉〕。人殺し(ひとごろし)とも。
== 概説 ==
殺人とは、人を殺すことであり、人のを奪うことである。
英語では殺人全般はhomicideと言う。homiが「人」でcideが「殺」に当たる。故意にしかも計画的に殺すことはmurder と言う。
殺人は、重い犯罪として規定されていることが一般的である(殺人罪)。法域によっては殺人を行った人は死刑に処される可能性がある。
「殺人」と言えば、一般的には自分以外の人を指すことを指していることは多い。だが「殺人」に自分自身を殺すことも含めている場合もある。「自殺とは自分に対する殺人であり、罪であり、だから自殺してはいけない。」と言われることがある。自殺もやはり殺人として、殺人罪に問える、問うべきだと(理念的に)規定している州もある。
;宗教
旧約聖書ではカインアベルを殺したのが最初の殺人と書かれている。
ほとんどの宗教で、殺人は行ってはいけないこととして扱われている。モーセの十戒でも、真っ先に採り上げられている。仏教の五戒においても不殺生戒があげられている。
;法律
現在では、どの国でも例外なく、人を殺すことは法的には原則として禁じられている(殺人罪)。
ただし緊急時に自分の身体・生命等を守ろうとしてやむを得ずした行為(正当防衛)の結果偶発的に人が死んだ場合などは罪に問われないことも多い。ただし正当防衛と言っても程度問題であり、過剰な行為(過剰防衛)があった認定されると、やはり何かしかの罪に問われることがある。
加害者の故意が認められない場合は法的には殺人とはされないが別な犯罪(傷害致死罪過失致死罪等)に問われることがある。
胎児を殺すこと(中絶すること)については、扱いは国や地域によってことなっており、認めている国も禁止している国もある。人工妊娠中絶を参照。
組織的に人を殺すこともやはり殺人には変わりない。ただし国によっては、刑罰として人を殺すこと(死刑死刑執行)については殺人罪に問われないようにして、(一応)合法としていることも多い。ただし、死刑に関しては大抵は賛否両論で世論が割れていることは多い。死刑執行命令を出す権限を持つ人物が 自身の信念などに基づいて執行命令を出すのを控えることはある。また法的な枠組みとしては死刑が認められていても、恩赦等の政治的・行政的な措置によって死刑が行われることを回避するということもしばしば行われている。なお政権が国民の支持を失い交代すると、前政権にはそもそも正当性がなかったとして、死刑執行命令を出したことも違法な行為だったとして、遡って以前の権力者が殺人罪に問われ裁かれることもある。〔各国の死刑の有無については「死刑」の記事を参照。〕
戦争が起きている時に政府の正規軍等が、戦時国際法の規定の範囲で戦闘行為を行ってその結果 人を殺しても罪には問われないということになっている。ただし、兵士はどんな殺人をしてもよいなどと規定しているわけではなく、あくまで国際法の範囲内の行為に限る。必要性・必然性のない殺人を行った場合は罪に問われる。また政府軍・正規軍であろうが、正当性を著しく欠く殺人を行うと人道に対する罪に問われ裁かれることになる。
公海上の海賊など「人類共通の敵」に対しては武力行使が認められている。このため、海賊取り締まり等で、結果として殺人が行われることがある。これについても、どんな殺人でも認められるというわけではなく、殺人罪に問われないのは、手続き・手順を守りやむを得ず行われた場合に限る。〔「海洋法に関する国際連合条約」も参照。〕。
殺人が故意で計画的に行われたのか、一時の激情で無計画に行われたのか、ということで法的な扱いを変える法体系になっていることは多い。〔日本の旧刑法1908年(明治41年)に廃止)では、「故殺」(こさつ、一時の感情による無計画な殺人)と、謀殺(ぼうさつ、計画的な殺人)とを区別していた。〕

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Murder 」があります。



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