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数学基礎論 : ウィキペディア日本語版
数学基礎論[すうがくきそろん]

数学基礎論(すうがくきそろん、英語:)は、数学の一分野。他の分野が整数実数図形関数などを取り扱うのに対し、数学自体を対象とする。
== 歴史 ==
厳密な論理によって構成される数学は、発展するに従って自分自身をも厳格に定義する方向へと進み、多くの数学者論理学者がその夢に心血を注いだ。数学を論理学の上に基礎づける論理主義フレーゲの独創的な仕事に始まるが、この計画はラッセルの発見したパラドックスによって頓挫する。
ラッセルは『数学原論』によってフレーゲの論理主義の問題点を解決するが、そこに用いられた公理はもはや論理的に自明とはいえず、本来の目的であった論理学に基づく数学の基礎づけに成功したとはいえない。
一方、ブラウワーは、直観主義によって数学をパラドックスから解放しようと試みるが、この考え方は、排中律の使用を制限することで数学の結果に対して大規模な修正を求めるものであった。
ヒルベルトは、数学を記号によるゲームとみなして無矛盾性を証明する形式主義によるヒルベルト・プログラムを提唱したが、ゲーデル不完全性定理によって、その実現の不可能性が示された。また、数論を展開するのに十分な体系に見えるペアノの公理系では証明できないグッドスタインの定理など、特定の公理系では証明も反証もできない問題が数多く見いだされた。
このように一定の結論が得られた現在では、数学基礎論は本来の意味していた数学の基礎づけの活動から離れ、広義の数理論理学、特に集合論モデル理論証明論計算理論等の数学の総称に変化している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「数学基礎論」の詳細全文を読む



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