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『文体練習』(ぶんたいれんしゅう、)は、フランスの小説家、レーモン・クノーの作品である。「語り手がバスに乗っているとき、首が長く奇妙な帽子をかぶった一人の男ともう一人の乗客との口論を目撃する。そしてその2時間後に、サン・ラザール駅前でその時と同じ人物が、友人に『オーバーコートにもう一つボタンをつけるべきだ』と助言されているのを見かける。」という1つのストーリーを99通りのそれぞれ異なる文体で描いている。デジデリウス・エラスムスによる1512年の修辞学の手引き『De Utraque Verborum ac Rerum Copia』の、有名な33章〔「あなたの手紙は、私を大いに喜ばせた。」という文を、195通りに変化させて書いてある。〕を思わせる作品である。 == 翻訳 == この本は、以下の言語に翻訳されている。 | class="wikitable sortable" ! 言語 !! 訳者 !! 訳された年 |- | 英語 || || 1958年 |- | オランダ語 || || 1978年 |- | イタリア語 || ウンベルト・エーコ〔Peter E. Bondanella, Andrea Ciccarelli The Cambridge companion to the Italian novel p.169〕 || 1983年 |- | ギリシャ語 || アキレス・キリアキデス || 1984年 |- | チェコ語 || パトリク・オウジェドニーク || 1985年 |- | セルビア語 || ダニロ・キシュ || 1986年 |- | エスペラント || || 1986年 |- | スウェーデン語 || || 1987年 |- | ハンガリー語 || || 1988年 |- | カタルーニャ語 || アニー・バッツ ラモン・リャド || 1989年 |- | ドイツ語 || || 1990年 |- | ブルガリア語 || エレーナ・トマレフスカ || 1990年 |- | フィンランド語 || Pentti Salmenranta || 1991年 |- | スペイン語 || アントニオ・フェルナンデス・フェレール || 1993年 |- | デンマーク語 || オットー・ジュル・ペデルセン || 1994年 |- | スロベニア語 || || 1994年 |- | ガリシア語 || || 1995年 |- | ブラジルポルトガル語 || || 1995年 |- | ノルウェー語 || || 1996年 |- | 日本語 || 朝比奈弘治 || 1996年 |- | ロシア語 || V.A.ペトロフ || 1998年 |- | ポーランド語 || || 2000年 |- | ポルトガル語 || H.A.メデイロス 他 || 2000年 |- | || フェリックス・E・ウィス || 2000年 |- | トルコ語 || || 2003年 |- | マケドニア語 || エリザベタ・トルプコフスカ || 2005年 |- | バスク語 || || 2006年 |- | ルーマニア語 || || 2006年 |- | ウクライナ語 || || 2006年 |- | エストニア語 || ヤナ・ポリラ || 2007年 |- | パシュトー語 || ヴィクター・モンチェゴ, Jr || 2009年 |- 原文の99種の文体の中には、フランス語による微妙なニュアンスが使われていて、他の言語での再現が不可能なものも存在する。そのような場合、翻訳者が独自に書き換えていることがある。そのため、これらは「翻訳」ではなく「翻案」であるとも言える。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「文体練習」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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