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岩絵具[いわえのぐ] 岩絵具(いわえのぐ)とは、日本画材料として供給されている顔料。辰砂、孔雀石、藍銅鉱、ラピスラズリなど様々な鉱石、半貴石を砕いて作った顔料を頂点とする。番手の粗いものには結晶形が明瞭なものも、辰砂や石黄など幾つかあり、多くは粗粒が構成する様相が特徴的である。 粉末状の顔料(絵具)であり固着力がなく、単独では画面に定着しない。伝統的には、固着材として膠(ニカワ)を併用し、指で混ぜて練成する。粉末の目の細かさは番数で分別されており、一般的には、5番~13番、白(びゃく)とあり、数字が大きくなるほど粒子が細かくなる。細かい粒子になるほど粒子表面の乱反射が多く白っぽくなり、逆に粗いほど暗色になる性質を利用し、同じ組成を有する岩絵具でも色合いが異なるものが供給される。異なる粒子径で同様の色合いを求める場合、粉砕とは別の工夫を要する。 京都府が一大消費地である。大手メーカーとしてナカガワ胡粉絵具株式会社(宇治市)があり、伝統的な胡粉を製造している。ハマグリ胡粉はホルベイン工業株式会社が供給している。 == 天然岩絵具 == 一般に高価であると言われるが、特に核心を自然の材料に依存する天然岩絵具は値が高い。 不要な物質の選別を機械や化学的処理によらず行うため、手間が掛かっている。中でも、伝統的な日本画の顔料である天然の岩群青、岩緑青、辰砂は高価である。他にも、ラピスラズリ(瑠璃)を粉砕した「瑠璃」などはより高価な場合がある。水簸を基軸とした製造方法で、ヨーロッパの伝統的な瑠璃の精製方法は採用されていない。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「岩絵具」の詳細全文を読む
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