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新発田市コミュニティバス(しばたしコミュニティバス)は、新潟県新発田市で運行されているコミュニティバス。 == 概要 == 新潟交通北(現新潟交通観光バス)新発田営業所は、新発田市中心部から郊外各方面に至る路線バスを運行しているが、その多くが赤字運営で、新発田市は同社に年間約6,000万円の補助金を出資して路線を維持してきた(廃止代替バス)。しかしマイカー志向が高く、少子化が進むなど利用者は減少の一途をたどっていた。同社の路線は市北東部の加治・菅谷地区へも運行されており、朝夕にはスクールバスも運行されていたが、この路線もそもそも廃止代替路線であり、市の補助金が約4,800万円投入されていた上に運行本数も少なく不便で、他路線同様、利用者減少に歯止めが掛からない状況となっていた。しかし高齢者が多く公共交通を維持することは不可欠であること、更に市の補助金を削減し、地域の観光資源の開拓を進めたいという観点から、2005年7月から市と住民が検討を進めた結果、地元住民が運営主体となるNPO法人を設立し、道路運送法80条の「福祉バス」として運行することを決定した。こうして「NPO法人七葉」が設立され、運行計画を策定。運転経験がある退職者を運転士として雇用し、中型バス5両を使って、市中心部から加治地区を経由して北部の菅谷地区へ向かう路線の運行を2006年10月1日から開始した。バスは新発田駅を起点に運行しており、途中のバス停で乗り換えるフィーダー路線も設けられている他、朝の通勤通学時には市内の高等学校各校へ向かう路線も設けられている。 また、市はこれとは別に市街地を循環する路線の設置を検討してきた。2005年4月にオープンしたイオン新発田ショッピングセンター(現在のイオンモール新発田)が市街地の顧客の利便性を確保するため、新発田駅発着で市街地を巡回する無料送迎バスを運行したところ、月間約5,000名の利用者があることから、市は需要が見込めるとして、この送迎バスの運行体制を基にしたコミュニティ路線を設置することを決めた。まず菅谷地区の路線の一部を、新発田駅到着後に市街地を循環させる形で運行を開始。11月1日からは新潟交通北(当時)も循環バスの運行に加わり、概ね30~60分間隔での本格運行を開始した。この循環線の運行開始に伴ってイオン新発田SCの無料送迎バスは運行を終了。代替措置として、SC内で商品を購入した乗客にバス回数券(100円券2枚=往復分、のちに1枚=片道分のみに変更)を進呈するサービスを開始した。当初は新潟交通観光バスの中型車両を使用していたが、市がその後循環バス専用の中型車両を新規購入し、新発田市出身の画家蕗谷虹児に因んで、主に左回り(新発田病院・城北町先回り)に使用する車両には「おやゆびひめ」、右回り(駅前通・西新発田駅先回り)に使用する車両には「いっすんぼうし」の挿絵をモチーフにした塗装が施され、愛称も付与された。 2009年4月1日、利用者からの意見や利用実績などを基にしたダイヤ改正を実施し、循環バスは西新発田駅・住吉町地内の運行経路を変更した。それまでイオン新発田SCの利用客は西新発田駅前でバスを乗降し、徒歩連絡を必要としていたが、この経路変更に伴ってSC北口に「ジャスコ北口」(現在は「イオン北口」に改称)バス停が新設された。前述のバス回数券1乗車分のサービスは同日以降、同バス停の利用者に対して行われている。 このコミュニティバスは国土交通省の「公共交通活性化プログラム」の指定を受けており、事業には国の補助金が活用された。また市街地循環バスは運行開始初年度の2006年から2009年3月末までの2年間、さらに2009年4月から期間を3年間延長し、利用者アンケートに寄せられた意見・要望等を踏まえつつ事業内容の見直しを行いながら、計5年間にわたって実証実験を実施した。その結果、2011年10月までの総利用者数は延べ44万人にのぼり、市街地循環バスは2012年度から正式事業化し本格運行を開始することが決定した。 これに合わせて循環バスに愛称を付与することも決定し、市民および市内に在勤・在学する近隣市町村在住者を対象に公募を実施した。その結果、愛称は新発田市の花でもあるアヤメに因んだ「あやめバス」に決定し、この愛称の応募者の中から抽選された10名には10000円分の回数利用券が贈呈された。また2012年度から、循環バスの系統名称を「左回り・右回り」から、利用者に分かりやすい「内回り・外回り」に改称した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「新発田市コミュニティバス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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