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新開地の事件 : ウィキペディア日本語版
新開地の事件[しんかいちのじけん]

新開地の事件』(しんかいちのじけん)は、松本清張短編小説。『オール讀物1969年2月号に掲載され、1970年2月に短編集『証明』収録の一作として、文藝春秋(ポケット文春)から刊行された。
1983年にテレビドラマ化されている。
== あらすじ ==

東京西部の北多摩郡農地が開発されベッドタウン化しつつある地域に、長野直治の家があった。直治はのヒサ・の富子と3人で暮らしていたが、ある時、九州から下田忠夫というゴツゴツした風貌の男が来て、間借人として直治の家に入ることになった。忠夫は菓子職人の見習いとして、文化人の多く通う中央線沿線の有名菓子屋に通った。やがて職人となった忠夫は、富子と結婚することになり、長野家の養子に入った。だが、こうした経緯の中に、すでに「犯罪の因子」は胚胎していた…。
忠夫は直治の援助もあり新宿の近くに洋菓子店を開業、店は繁盛した。1年後、直治は卒中で倒れ体が不自由になり、その2年目、直治は庭先で転倒し頭を打ったことが原因で死んだ。ヒサの身の振り方が問題となったが、土地を売って忠夫の店に同居するよう提案されるも、ヒサは頑強に拒否した。長野家に流れる、一種苛立たしい空気。
そうした状況の中、ヒサの絞殺死体が発見された。忠夫の不審な行動に着目した警察は、行方不明となった忠夫を全国に指名手配、2週間後に逮捕された忠夫は、警察の推定した通りに犯行を自供する。しかし、その供述に検事は疑問を抱いた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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