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日の丸弁当(ひのまるべんとう)は、日本の弁当の一つ。弁当箱に詰めた飯の中央に副食として梅干し1個だけを乗せたもので、日本の国旗(日の丸)のデザインに似ていることが名の由来である。特に戦時中、興亜奉公日(毎月1日)の食事に奨励されたことで知られており、戦時中の代表的な食べ物の一つとも考えられている。 == 栄養 == 栄養学の観点から見ると、米と梅干しだけという構成はタンパク質やビタミンを欠いており、一見するとカロリーも不足しているが、この米と梅干しは様々な面で有用であると考えられている。 まず酸性食品とアルカリ性食品の考えにおいては、米は酸性食品に分類されており、梅干しは体内に入るとアルカリ性に変わることから、米の酸と梅干しのアルカリにより、体内で酸とアルカリのバランスを保つことのできるとの意見がある。また、梅干しのアルカリが米の酸性を中和することで、米のカロリーのほとんどを吸収させる役割を果たすとして、食べてすぐにエネルギーに変わる、労働のための理想的な食事との評価もある〔。 また梅干しの酸味成分は、ウメの実に豊富に含まれているクエン酸によるものだが、食べ物のカロリーがエネルギーとして消費される際にクエン酸が必須であるとして、米が無駄なくエネルギーとして消費されるとの分析もある〔。 このほか、梅干しが強力な殺菌効果や解毒効果を持つことから、飯の腐敗や食中毒の防止にも繋がる合理的な食事だともいい〔、疲労回復の効果を持つことからも労働食にふさわしいともいわれる〔。こうした梅干しの効果から、海で漂流しても日の丸弁当の梅干しの種を捨てなければ飢えや渇きを凌げるとの意味で、「梅干しの種を捨てるな時化になる」ということわざもある。 もっとも殺菌・解毒効果については、普通の日の丸弁当では梅干しの周囲の飯にしかそうした効果が得られないことから、梅干しを細かくちぎって飯全体に混ぜ込むべきとも意見されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「日の丸弁当」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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