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ミュージカル(英語:musical)は、音楽、歌、台詞およびダンスを結合させた演劇形式。ユーモア、ペーソス、愛、怒りといったさまざまな感情的要素と物語を組み合わせ、全体として言葉、音楽、動き、その他エンターテイメントの各種技術を統合したものである。したがってジョン・ケアードが言うように、俳優が突然「私が歌うナンバーだわ」と言っているように思えるミュージカルほど悪いものはない。トレバー・ナンは「歌詞の言葉は誇張されている。だが、単純な朗唱か歌唱では、単純でつまらなくなる〜パフォーマーは歌詞やメロディを自分たちが創造していると感じるところまで行き着くべきだ」〔日の出出版「レ・ミゼラブル〜舞台から映画へ」〕と言っているように、単純に歌と台詞と踊りが入っているだけの劇はミュージカルと言わない。ミュージカルとはミュージカル・シアター(演劇)の略語で、ミュージカル・プレイ、ミュージカル・コメディ、ミュージカル・レビューの総称である。 == 概要 == ミュージカルは、通常の演劇(ストレートプレイ)の中に演出として劇中歌が入っているものとは異なる。 芝居、歌、ダンスがそれぞれ独立したものでなく、一体となって劇的効果を高めているのがミュージカルの特徴である。全編を通じて一貫したストーリーが進行するブックミュージカルと、ストーリーが無いブックレスミュージカル(またはコンセプトミュージカル)がある。通常ミュージカルと言えば、大半はブックミュージカルを指す。代表作としては、『マイ・フェア・レディ』、『屋根の上のヴァイオリン弾き』、『サウンド・オブ・ミュージック』などがある。ブックレスミュージカルの代表例としては『CATS』や『コーラスライン』などがある。 台詞も全て音楽に乗せて歌うオペラ形式のミュージカルもあり、こちらはポップオペラというジャンルと重なる。代表的な作品に『オペラ座の怪人』や『ジーザス・クライスト・スーパースター』などがある。 またミュージカルは舞台以外のメディア(映画、テレビ、テーマパークにおけるアトラクションなど)上で展開されることも大きな特徴である。まだ比較的新しい演劇形式である為、その方向性やスタイル、音楽においては、定まった形式が決まっておらず、聾唖者の手話やパペットを取り入れたり、前衛的な試みがいつも行われている。 ミュージカルという演劇形式そのものに自己言及する傾向があるのも大きな特徴である。いわゆるバックステージものと呼ばれる作品がミュージカルには多い。 ミュージカルは上演形式としては一幕または二幕からなる。ダンス・歌唱・楽曲の各要素の比率や構成には特に定まった形式はなく、レビューのように踊り中心のものから、ストレートプレイに近いものまで、さまざまな形式の作品がある。 台詞や歌のないダンスのみで構成された作品や、サーカスのような他の作品との融合、シェイクスピアなどの古典劇のミュージカル化など、様々な形式のミュージカルがある。舞台で上演するほかに、ミュージカル映画としても数多くの作品がある。たとえば『サウンド・オブ・ミュージック』、『南太平洋』、『踊る大紐育』が代表的な例であり、主としてメトロ・ゴールドウィン・メイヤースタジオが製作を手がけた。またディズニーも長編アニメーションでミュージカル作品を多数作っており、実写とアニメーションを合成した『メアリー・ポピンズ』のような異色作も製作している。これらのミュージカル映画は舞台作品を映画化したものと、映画のためにオリジナルの作品を新たに作るものとの二種類がある。 近年では、逆に有名な映画作品を舞台ミュージカル化する例(『イーストウィックの魔女たち』、『ナイン』、『ヘアスプレー』、『ザナドゥ (映画)』など)も見られるようになった。 また、最近では、既存のヒット曲をつないでミュージカル化した、いわゆるジュークボックス・ミュージカルという形式も流行していて、『マンマ・ミーア!』(ABBA)や『ウィ・ウィル・ロック・ユー』(クイーン)などが代表的である。 その他、コンピューターゲームの分野においても『マール王国の人形姫』シリーズの様に、ミュージカルの要素を取り入れた作品が試みられている〔「ソフトウェアカタログ > マール王国の人形姫 」 - PlayStation.com(Japan)(2009年7月14日閲覧)。〕〔「日本一ソフトウェア、PSP用RPG『アンティフォナの聖歌姫』を発表!スタッフインタビューで気になるその内容に迫る!! 」 - 電撃PlayStation ONLINE(2009年7月14日)。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ミュージカル」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Musical theatre 」があります。 スポンサード リンク
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