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日本古典文学会賞 : ウィキペディア日本語版
日本古典文学会賞[にほんこてんぶんがくかいしょう]

日本古典文学会賞(にほんこてんぶんがくかいしょう)は、かつて存在した日本の学術新人賞。
財団法人日本古典文学会が主催し、1974年度より、毎年数名の、35歳以下の日本の古典(近代を除く)文学の研究者に、論文を中心とした業績に対して与えられた。2006年に主催が解散して停止したが、2008年度から国文学研究資料館賛助会主催で日本古典文学学術賞が新規に発足した。ここではこれもあわせて記述する。日本古典文学学術賞は著書を中心に、40歳以下にまで対象を広げている。
== 受賞者 ==

*第1回(1974年度)
 *伊井春樹 「源氏釈の形態」ほか平安文学研究
 *犬井善壽平家物語の語りと読み」ほか中世文学、とくに前期軍記物語研究
 *延広真治烏亭焉馬年譜」ほか近世後期文学研究
 *日野龍夫 「文人の交遊」ほか近世文学全般、殊に儒学・文人などの研究 
 *美濃部重克 「閑居友」ほか中世文学、とくに説話文学研究
*第2回(1975年度)
 *稲田利徳 「日次系草根集伝本考」ほかの一連の正徹研究
 *神尾暢子 「歳内立春と古今巻頭-王朝の暦法と元方の方法」ほか中古文学作品の研究
 *橋本朝生 天正狂言本の大小名狂言-狂言の形成序説2」ほか中世芸能史研究
*第3回(1976年度)
 *日下力 「金刀比羅本『平治物語』の構造」ほかの一連の中世軍記物語の研究
 *神野志隆光 「古代時間表現の一問題-古事記覚書」ほか 
 *山口仲美 「歌物語における歴史的現在法」ほか
*第4回(1977年度)
 *小島孝之 「『撰集抄』形成私論」ほか中世の説話文学研究
 *高橋亨源氏物語の内なる物語史」ほか
 *佐藤恒雄 「新古今的表現成立の一様相-『むなしき枝に』『露もまだひぬ』をめぐって」
*第5回(1978年度)
 *揖斐高「化政期詩人の地方と中央-佐羽淡斎を中心に」ほか
 *沢井耐三「『守武千句』考証」ほか
 *竹本幹夫「天女舞の研究」ほか
*第6回(1979年度)
 *位藤邦生 「伏見宮連歌会と源氏寄合い」ほか
 *徳田武「『三七全伝南柯夢』論」ほか
 *林雅彦「絵解きに関する覚書一」ほか
*第7回(1980年度
 *川村晃生 「僧正遍照-その詠歌の特質をめぐって」ほか過去の業績
 *徳田和夫「お伽草子時代の説話-『碧山日録』の説話享受から」ほか 
 *三田村雅子「『枕草子』の〈笑ひ〉と〈語り〉」ほか
*第8回(1981年度)
 *加藤定彦 「『増山井をめぐる問題」ほか季寄に関する研究
 *小峯和明「『今昔物語集』天竺部の形成と構造2」ほか一連の「今昔物語集」研究 
 *森正人「説話形成と天竺・震旦仏法史」ほか一連の『今昔物語集』研究
*第9回(1982年度)
 *牧野和夫 「中世の太子伝を通して見た一、二の問題2」及び過去の一連の研究 
 *三角洋一 「平安中後期の『住吉物語』」及び過去の業績
 *山崎誠「『和漢朗詠註抄』攷」及び過去の業績
*第10回(1983年度)
 *渡辺秀夫小野小町異譚-『玉造小町子壮衰書』攷」ほかの業績
 *赤瀬信吾曼殊院良鎮とその遠景」及び過去の『自賛歌註』ほか中世和歌古註研究 
 *長島弘明「秋成資料雑爼」「『春雨物語』と和歌」ほか上田秋成研究
*第11回(1984年度)
 *阿部泰郎 「慈童説話の形成-天台即位法の成立をめぐりて」ならびに過去の業績 
 *北川和秀 「『続日本紀』諸本の系統」等ならびに過去の業績
 *山本一 「速詠の季節-文治後半の慈円と周辺」ならびに過去の業績 
*第12回(1985年度)
 *黒田彰 「酒呑み童子と白猿伝-唐代伝奇御伽草子」等ならびに過去の業績 
 *生形貴重 他「四部合戦状本平家物語評釈」ならびに過去の業績
*第13回(1986年度)
 *山崎福之「『万葉集』巻十六の漢語-『劇欹』をめぐって」ならびに過去の業績
*第14回(1987年度)
 *荻原千鶴 「女鳥王物語と春日氏后妃伝承の定着」及び一連の女鳥王説話の研究 
 *田坂憲二「源氏物語注釈」に関する多年の業績
 *藤原克巳「平安朝の漢文学」ほか
*第15回(1988年度)
 *高木元 「江戸読本の形成-貸本屋の出板をめぐって」ほか一連の読本研究 
 *落合博志 世阿弥伝書「五位」ならびに清原良賢の研究
 *品田悦一 「短歌成立の前史・試論」ほか一連の万葉集研究
*第16回(1989年度)
 *岩坪健 「源氏物語の二段階伝授について-河内方と四辻善成一条兼良をめぐって」
 *渡部泰明藤原俊成における『姿』-〈一句引用〉の姿について」ほか
 *田中貴子「〈玉女〉の生成と限界-『慈鎮和尚夢想記』から『親鸞夢記』まで」
*第17回(1990年度)
 *鉄野昌弘 「転換期の家持-『臥病』の作をめぐって」ほか一連の家持研究
 *小林直樹 「『三国伝記』の方法-別伝接続と説話連関をめぐって」ほか一連の業績
*第18回(1991年度)
 *中川博夫藤原教定について-関東シ候の延臣歌人達」と一連の中世和歌に関する研究
 *荒木浩 「〈次弟不同〉の物語-宇治拾遺物語の世界」ほかの研究
 *山本秀樹 「『血かたびら』臆断-秋成物語論の実践」ほか一連の秋成研究
*第19回(1992年度)
 *田渕句美子藤原長綱について-『前権典厩集』と『藤原長綱集』」
 *塩村耕津田休甫若衆歌舞伎縁起巻」ほか一連の研究
 *石川透 「室町物語と幸若舞曲-『かわちかよひ』と『伏見堂盤』」
*第20回(1994年度)
 *鈴木健一霊元院歌壇年表稿」ほか一連の近世和歌に関する研究
 *藤原英城 月尋堂八文字屋-その匿名作家としての可能性」ほか
*第21回(1995年度)
 *久保田啓一 「歌論と添削-冷泉為村の実作指導理念」「冷泉家の復興と冷泉門の人々」などの研究
 *佐々木孝浩「鞠聖藤原成通影供と飛鳥井家の歌鞠二道」ほか一連の研究
*第22回(1996年度)
 *浅田徹 「俊成の古今問答をめぐって」などの研究
 *小林一彦 「康元元年の藤原光俊」-鹿島社参詣と稲田姫社十首をめぐって」
 *福田安典享保三年京の一夜」-都賀庭鐘の周辺」
*第23回(1997年度)
 *伊東玉美 『院政期説話集の研究』武蔵野書院
 *堀川貴司禅林の文学とその周辺」ほかの研究
 *神作研一 「一枝軒野村尚房の伝と文事」ほかの研究
*第24回(1998年度)
 *池澤一郎「近世中期の文人画家、浦上玉堂の研究」など
 *鈴木元 『室町の歌学と連歌』新典社
 *横山泰子『江戸東京の怪談文化の成立と変遷 十九世紀を中心に』風間書房
*第25回(1999年度)
 *石井倫子風流能の時代 金春禅鳳とその周辺』東京大学出版会
 *小川剛生 室町期の即位灌頂-東山御文庫蔵「後福照院関白消息」をめぐって
*第26回(2000年度)
 *川平敏文「鳬舟子閑寿は青木鷺水に非ず-和学者覚書-」ほかの研究
 *小秋元段五十川了庵の『太平記』刊行-慶長七年刊古活字を中心に」など
*第27回(2001年度)
 *佐藤至子 「趣向としての当世風景-文政期合巻の一面」などの一連の研究
 *田中康二村田春海の研究』汲古書院
*第28回(2002年度)
 *柴佳世乃明覚と『読経道』」ほかの研究に対して
*第29回(2003年度)
 *小林ふみ子大田南畝『七観』をめぐって-詩文と戯作」ほかの研究
 *盛田帝子光格天皇と宮廷歌会-寛政期を例に」など一連の研究
*第30回(2004年度)
 *神津武男 論文「浄瑠璃本の刊行日」ほか
 *佐藤かつら 「明治初期における新聞と歌舞伎」ほか
 *鈴木彰 「『蜷川家文書』にみる軍記物語享受の諸相とその環境」ほか
*第31回(2005年度)
 *小山順子藤原良経『六百番歌合』恋歌における漢詩文摂取」
 *中野貴文 「『徒然草』第一部の文学史的性格について」
 *宮本圭造 「上方能楽史の研究」
 *吉野朋美後鳥羽院の実朝懐柔と和歌--建保三年『院四十五番歌合』について」

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「日本古典文学会賞」の詳細全文を読む



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