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裏日本[うらにほん]
裏日本(うらにほん)とは、日本の国土において、本州の日本海に面する地域を指す呼称である〔裏日本 - コトバンク〕。現在は一般に日本海側(にほんかいがわ)という。 山口県北部(萩市・長門市)、山陰地方、北近畿、北陸地方、新潟県、東北地方日本海側に当たる。北海道及び九州(福岡県、佐賀県)の日本海側は含まれない。 == 裏日本という言葉 == 日本語で「裏」という言葉は、衣服の裏地を指す言葉から派生した表現で、もともとは何ら否定的な意味合いを持つものではない〔中村明「センスある日本語表現のために」1994年,100 - 102頁〕。本来は単に「表」と対比する意味であるが、歴史的背景が絡みながら今日では侮蔑的なイメージを少なからず持つ〔古厩(1997) p.6〕。かつては、天気予報などで地域を指す言葉として普通に使われていたが、NHKでは新潟のとある市長から苦情が寄せられたため、1960年代末頃から差別的・侮蔑的であるとして「裏日本」という用語を使わなくなり、現在放送されている番組で使用されることは基本的にない〔古厩(1997) p.7〕。また民放や地方紙などでも1970年代後半ごろから徐々に使わなくなっていった〔 。平成以降では、新潟県長岡市の合併協議で1926年(大正15年)制定の市歌が歌詞に「裏日本」含んでいたため合併に加わる他の市町村から反発を受けて合併後に2代目の市歌を制定したり〔ただし、新設合併でなく編入合併のため旧市歌も例規上は廃止されず「旧長岡市歌 」の表題で存続している。〕、2009年(平成21年)には富山県滑川市で「滑川市の歌」の歌詞にあった「裏日本に」を「広く日本に」と置き換えるといった事例も存在する〔「滑川市の歌」の改訂について (『広報なめりかわ』2009年3月21日号)〕。そのような背景から、現在は「裏日本」「表日本」という呼称は「日本海側」「太平洋側」に改められた。中国や韓国、ロシアとの経済交流を促進する意味合いで、「環日本海」といった呼称も使用されるようになった〔古厩(1997) pp.15-16〕。 裏日本の対義語に「表日本」という語があり、九州の玄界灘沿岸 - 山陽地方 - 近畿地方 - 東海地方 - 南関東までの一帯に当たる太平洋ベルトを指すことがある。太平洋ベルトのうち、近畿地方 - 南関東は東海道メガロポリスとされる。裏日本の類語として「裏九州」という語が東九州に対して使われたことがあり、「裏四国」という語が高知県に対して使われたことがある。 本項では、前述のとおり差別的・侮蔑的な印象を与える可能性があることに慎重に留意しつつ日本海側と太平洋側を、基本的に「裏日本」「表日本」の呼称を用いて解説を行う。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「裏日本」の詳細全文を読む
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