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日本聖公会 : ウィキペディア日本語版
日本聖公会[にっぽんせいこうかい]
日本聖公会(にっぽんせいこうかい, Nippon Sei Ko Kai, NSKK, The Anglican-Episcopal Church of Japan あるいは The Holy Catholic Church in Japan)は、 キリスト教の一派のアングリカン・コミュニオンの形成団体のひとつ。聖公会宗教改革の中からイングランドで生まれたキリスト教の一教派で、「英国教会」または「英国国教会」とも訳される〔〕。日本で宣教を開始したのは安政6年(1859年)年で〔、国内の信者数はおよそ58,000人。受聖餐者はおよそ20,000人。300以上の教会のほか、立教大学聖路加国際病院など、200余りの関連施設を持つ〔。
== 日本聖公会の概要と現況 ==
日本で最高位の職位は首座主教 (Primate) と呼ばれ、全国の11教区の監督を行う。首座主教の選出は教区主教の中からの聖公会総会での選挙による。現在の首座主教はナタナエル植松誠教区 (Diocese) はそれぞれ独立しており、個別の宗教法人格を有し、原則として聖職の人事も教区単位で行われることになっている。教区の連合体としての日本聖公会は日本管区 (Province) と呼ばれ、全国規模で行うことが望ましい事務を取り扱っている。なお、日本管区事務所は東京教区の牛込聖公会聖バルナバ教会と同一の建物内におかれている。
参考までに、世界で最高位の職位は、イングランド国教会(英国国教会)のカンタベリー大主教ヨーク大主教Archbishop of York)だが、それらは全世界の聖公会の連合会であるアングリカン・コミュニオン幹事(host manager)であり、ローマ・カトリック教会における教皇のような全教会の代表的存在ではない。各管区における代表の主教が他の主教との会で各管区の聖公会を取りまとめる。10年ごとに全世界の代表がロンドンまたはカンタベリーに集まる場もランベス会議として設けられており、さまざまな意見が交換されるが、各管区への強制力はなく、最近の会議は2008年に行なわれている。
聖職者の構成は、主教司祭執事 (Bishop, Priest, Deacon) の3階級制をとっている。主教は、各教区の長として教区全体の司牧に当たる。主教の監督下に司祭が置かれ、主に地域聖公会(教会)の牧師(Rector)の任務に従事する。司祭を補助する職務を行う執事がおり、牧師補 (Curate)の任務や信徒集会である受聖餐者会の補助・助言を行う。
聖餐の実施など教会での信徒司牧は司祭以上の階級である必要がある。多くの場合、聖職者は教会付属の牧師館(Rectory)に居住するが、聖職者不足などの事情で、別の教会の牧師を務める司祭が非常駐の管理牧師(Rector in Charge)として着任することもある。なお、管理牧師に代わる常駐の教役者(Church Worker)として執事・伝道師(Catechist)・聖職候補生(Candidate for Orders; 神学生ないしは神学教育を終了後まだ聖職按手を受けていない者)が配属されることもある。
従来、日本聖公会では女性司祭はあくまでも男性司祭の任命が不可能となった場合のみに限定すべきであるとしていたが、現在では司祭・執事共に女性が任命されるようになっている。ただし、教区の雰囲気として導入は時期尚早であるとか、あるいは教区主教の牧会方針により、女性聖職者の任命・按手の実績がまだない教区もある。
1990年代より、日本聖公会は日本のローマ・カトリック教会と共同で、イエス自ら定めたキリスト教で最も重要な祈りである『主の祈り』の日本語共通口語版を採択(よく知られており、現在でも多くのプロテスタント教会で用いられているものは日本語文語版)し、両教会の祭儀・礼拝・祈祷において公式に用いている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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