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一般財団法人日本聖書協会(にほんせいしょきょうかい)は、主に日本語訳聖書などを出版するプロテスタント系の出版社である。所在地は東京都中央区銀座四丁目。 ==歴史== スコットランド聖書協会、英国聖書協会および米国聖書協会がそれぞれ明治期に創設した日本支社が日本聖書協会の前身である。これらの聖書協会の共同事業として出版された聖書翻訳は文語訳聖書(通称「明治元訳」。新約聖書のみ大正時代に改訳され、これは「大正改訳」と呼ぶ)と呼ばれ、日本聖書協会がその版権を引き継いだ。 口語訳聖書は日本聖書協会が初めて自力で行った聖書翻訳事業であり、プロテスタント教会の典礼に使用されてきたが主に福音派諸教会から激しい批判が行われ、口語訳聖書に対抗する聖書として、新改訳聖書が発刊された。その後1978年に新約のみが出版された共同訳聖書は動的等価法や原語に忠実な表記法が非常に不評であったために方針を変更されることになり、そのままの方針での旧約聖書は刊行されなかったが、1987年に刊行された新共同訳聖書は、エキュメニズムの流れに沿って実現した共同の翻訳委員会が、共同訳の失敗に学んで動的等価法を破棄し、最新の研究成果を取り入れつつミサ・礼拝に用いるべく文体の格調に留意して訳出したもので、現代日本でもっともよく利用されている聖書となっている。 現在、2016年出版を目標に「標準訳」(仮称)の翻訳準備が開始されている〔JBSニュース 諮問会議―新しい翻訳事業のスタート 〕。 しかし、協会が次々に新しい訳本の出版を企てることに対する批判もある。本田哲郎(フランシスコ会 カトリック司祭)はキリスト新聞社のアンケートに「翻訳事業の実情を押し測れば、何も期待できない。キリスト論、教会論をはじめ、神学傾向のちがう翻訳者一人ひとりの訳文を寄せ集め、表記形体だけを統一編集するので、矛盾を再生産することになりそう」と答えている〔『標準訳』への期待<6>キリスト新聞2010年10月16日 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「日本聖書協会」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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