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日産・70型[にっさん70がた]
日産・70型は日本の自動車メーカー・日産自動車が1937年から第二次世界大戦中まで生産した大型乗用車である。4ドアセダン及び主に軍用に用いられた4ドアオープンボディのフェートンがあった。 == 概要 == 小型乗用車ダットサンの量産化に成功した日産自動車の次のステップは、タクシー・公用車などに用いられ日本の自動車市場を席巻していた国内組み立てのフォード、シボレーなどのアメリカ車に対抗しうる本格的な乗用車の生産化であった。先に1936年から生産開始されていたライバルのトヨダ・AA型乗用車は国内組み立てのシボレーのエンジン設計をほぼコピーするなど苦心しながらの自主開発であったが、後発の日産が選んだ方法は米国で経営不振に陥っていた中堅自動車メーカー・グラハム・ペイジ(''Graham-Paige'' )の乗用車とトラックの製作図面から加工工作機械までを購入し、日本に輸入するという大胆な方法であった。こうして誕生したのが日産・70型乗用車である。 セダンのバリエーションはスタンダードに相当する「標準型セダン」(当時の価格は4000円)及びデラックスモデルの「特殊型セダン」(4500円)があり、当時のタクシー・ハイヤーの常識に従って、後部座席は3人が楽に座れるだけでなく、さらに2人分の補助席が設けられていた。内張材料は純国産の羅紗張りとテレンプ張りが採用された。開閉式の前面ウインドシールドには安全ガラスを採用、車体はオール鋼鉄製であった。 一方、フェートンタイプは陸軍への納入を目的に日産が独自に設計生産したものであった。第二次世界大戦の激化で生産が不可能になるまで、セダン・フェートン合計で約5,500台が製造され、戦前はタクシーや公用・社用車として、戦時中は専ら軍用に用いられた。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「日産・70型」の詳細全文を読む
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