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旧秋田藩主佐竹氏別邸 : ウィキペディア日本語版
旧秋田藩主佐竹氏別邸[きゅうあきたはんしゅさたけしべってい]

旧秋田藩主佐竹氏別邸(きゅうあきたはんしゅさたけしべってい)は、秋田県秋田市旭川南町に所在する、久保田藩(秋田藩)主佐竹氏の別邸およびその庭園。附属茶屋を含む。通称「如斯亭(じょしてい)」の名は本来1棟の建物を指す名称であったが、今では建物をめぐる庭園を指す名称として用いられている。かつては「唐見殿(からみでん)」とも称された。
== 概要 ==
佐竹氏の居城であった久保田城(現在の千秋公園)の北、約1キロメートルに位置する。藩士の大嶋小助が3代藩主佐竹義処より下賜された土地に建てた別荘を起源とし、当初は「得月亭(とくげつてい)」と称された。5代義峯の代に藩主が遊猟する際の休憩所として用いられたため、藩に献上され、庭園や建物が整備された。9代義和の時代にほぼ現在の姿へ庭園が整備され、藩士の那珂通博に園内十五景(紅霞洞、靄然軒、夕陽坡、観耕台、清風嶺、佩玉矼、仁源泉、超雪渓、玉鑑池、弓字径、渇虎石、巨鼈島、星槎橋、幽琴澗、清音亭)を選ばせた上で名を「如斯亭」と改めた。この頃から久保田藩の迎賓館のような役割を果たすとともに、文人墨客たちの良き交遊の場となった。庭前の巨石は高野石、また、池の中に配置された雪見灯籠は250年ほど前のもので、東北地方における遠州流庭園の名園とされる。
廃藩置県により佐竹氏が東京へ転居した際、庭園は藩士の那波氏へ譲渡された。以降は民間所有となったが、1947年(昭和22年)に所有権を得た丸野内氏から2010年(平成22年)3月29日に秋田市へ無償譲渡された。1952年(昭和27年)11月1日に県の史跡2007年(平成19年)2月6日には国の名勝に指定されている〔秋田市教育委員会文化振興室 - 秋田市内指定文化財等件数一覧表 - 名勝 〕。
周辺は、かつては閑静な田園地帯だったが、今日では住宅が密集する市街地となっている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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