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時相論理[どきしょうろんり] 時相論理(Temporal Logic)とは、時間との関連で問題を理解し表現するための規則と表記法の体系である。時相論理では、「私はいつも腹ペコだ」、「私はそのうち腹ペコになる」、「私は何かを食べるまで腹ペコだろう」といった文を表現できる。1950年代末にが提唱した様相論理に基づいた時相論理を特に時制論理(Tense Logic)と呼ぶことがある。が重要な業績を残した。その後、そこから発展し、アミール・プヌーリら計算機科学者や論理学者が研究を進めた。 時相論理はシステムのハードウェアやソフトウェアの要求仕様を記述する方法として形式的検証で利用される。例えば、「要求が発生したら常にリソースへのアクセスがそのうちに承認される。ただし、決して2つの要求を同時に承認してはならない」といった文章は時相論理で表せる。 == 概要 == 「私は腹ペコだ」という文を考えてみよう。この文の意味は時間経過に関わらず一定であるが、その真偽は時間経過によって変化する。あるときは真だし、またあるときは偽である。しかし、同時に真でもあり偽でもあるということはありえない。時相論理では、時と共に真理値の変化する文を扱う。非時相論理では、時間経過によって真理値が変化しない文しか扱えない。 時相論理は常に時系列について判断する能力を有する。線形時間論理(Linear Time Logic)と呼ばれるものはこの種の推論に限定されている。分岐論理(Branching Logic)は複数の時系列を判断できる。これは予測不能な挙動を示す環境を前提とする。さらに言えば、分岐論理では「私が永遠に腹ペコのままでいる可能性がある」といった文が表現可能である。他にも「私がもう腹ペコではなくなる可能性がある」という文も表現可能である。「私」が食べ物にありつけるかどうか不明ならば、これらの文はどちらも真である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「時相論理」の詳細全文を読む
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