|
『月形半平太』(つきがた はんぺいた)は、行友李風作の戯曲、およびそれを原作にした映画・テレビドラマであり、主人公の名である。『国定忠治』とならび新国劇を代表する作品として知られる。1919年(大正8年)、京都明治座での公演が初演である。 == 概要 == 1917年(大正6年)、島村抱月主宰の芸術座を脱退した澤田正二郎、倉橋仙太郎、金井謹之助らにより結成された「新国劇」が旗揚げ公演に興行的に失敗、大阪に赴き、翌1918年、行友李風を座付き作者として迎える。そこで書かれたのが、『月形半平太』および『国定忠治』であり、1919年の京都明治座での初演で大好評を得、また同年、『国定忠治』も名古屋末広座での初演が大好評、この2作は「新国劇」の財産演目となる〔なにわ人物伝 -光彩を放つ-沢田正二郎 ―さわだ しょうじろう― 〕〔企画展『寄らば斬るぞ! 新国劇と剣劇の世界』に向けて 〕。澤田は「剣劇」(殺陣)を演じたいために新国劇を立ち上げたわけではなかったが、『月形半平太』がたまたま受けたために、新国劇は以降「剣劇」の演目が増えていった〔小川順子『殺陣という文化-チャンバラ時代劇映画を探る』世界思想社、2007年、15-16、31-32頁〕。 本作は幕末維新期を題材にした最初の作品ともいわれ〔、それまでの尾上松之助劇にはほとんど存在しなかった時代設定であった〔。この『月形半平太』の影響で幕末維新期を題材にした映画が流行した〔〔。特に映画化第一作である1925年衣笠貞之助監督版で描かれた勤王佐幕の暗殺合戦が大きな人気を呼び〔、直ちに再映画化された翌1926年には、『尊王』『幕末』『義になる虎徹』『乱闘の巻』『修羅王』『勤王か佐幕か』など〔、"幕末もの"のチャンバラ映画が続々作られブームになった〔。 本作は福岡藩士月形洗蔵(1828年 - 1865年、37歳没)と土佐藩士武市半平太こと武市瑞山(1829年 - 1865年、35歳没)をモデルにした、行友のオリジナル作品である。 :雛菊「月様、雨が…」 :月形「春雨じゃ、濡れてまいろう」 という名台詞で広く知られる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「月形半平太」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|