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『月面軟着陸 -SOFT LANDING ON THE MOON-』(げつめんなんちゃくりく ソフト・ランディング・オン・ザ・ムーン)は、1990年5月21日に発売されたピチカート・ファイヴ通算4作目のスタジオ・アルバム。 == 解説 == 1990年初頭、田島貴男がオリジナル・ラヴの活動に専念していくことを表明したのを受けて制作されたリミックス・アルバム。全曲リアレンジ、リミックスといったアプローチで既成曲が再提示された。 小西康陽によれば当初は“POP/ART”というアルバム・タイトルを考えていたとし、他にも“火星のグレイテスト・ヒッツ”や“ピチカート天狗”といったものも思いついたというが最終的には、アル・クーパーの同名曲のタイトルからとられた〔Al Kooper『I Stand Alone』 Released in February 1969 Columbia LP:CS9718〕。 M-4<衛星中継>は1987年まで在籍していたオリジナル・メンバー、佐々木麻美子へのインタビュー・トラック。後ろで鳴いている犬の声は彼女の愛犬だという。M-5<皆笑った>はこの曲のリハーサルを見た小西がブロードウェイのミュージカルのようだと言ったのにヒントを得た高浪慶太郎がミュージカル風にリアレンジしたヴァージョン。M-6<指切り>はアルバム『Bellissima!』〔『Bellissima!』 1988年9月21日発売 CBS ⁄ SONY CD:32DH-5126 ⁄ LP:28AH-5126〕のためのリハーサル中に生まれた大滝詠一のカヴァーで、このセッション初日にレコーディングされたにも拘らず、小西曰く“作詞者である松本隆氏の気まぐれにより”〔『ANTIQUE 96』(1995年11月1日発売 SONY RECORDS CD:SRCL-3370)収載 “マイケルへのメッセージ message to Michael”:P4〕アルバム収録が見送られていた作品〔後に、笛吹銅次監修によるコンピレーション・アルバム『大瀧詠一 Cover Book I -大瀧詠一カバー集 Vol.1 (1982-2004)-』(2010年3月21日発売 SONY RECORDS CD:SRCL-5012)に収録。〕。M-9<セックス・マシーン>は田島をメンバーに加えて最初に行われたデモ・テープのレコーディングで、3人がそれぞれ曲を持ち寄った時に小西が用意してきた曲。M-14<惑星>は小西の思いつきで決まったという、高浪による弦楽四重奏のリアレンジ・ヴァージョン。M-15<ワールド・スタンダード>はスペインの詩人だという“MR.YORO”が、同曲の詞をスペイン語で朗読したもの。M-18<水泳〜ブーガルー・イン・アクション>でブーガルーアレンジの<水泳>とのメドレーになっている<ブーガルー・イン・アクション>はブーガルーにリアレンジされた<アクション・ペインティング>。M-19<アロハ・オエ・ブルース>はフジテレビ系ドラマ『抱きしめたい!』のために書かれた曲で今作収録に際し新たに歌詞が書き下ろされたもの。 パッケージのデザインについて信藤三雄によれば、通常より小さいブックレットが入っていることについては「通常のサイズではなくて小さいものが入ってる、ってことを言い出したのは小西君なんですよ。たまたまその時僕が気に入っていたアメリカタバコの小さな折込カタログがあって。それをCDケースに入れてみたんですよ。それで“いける”っていうか」とし、製版のデザインについては「小西君がそういう色面のカラーチャートみたいなポスターカードを持ってたんですよ。僕はそれを使ってなんかできないかって企んだんですよ、写真とこの模様を合体させてなんかできないかな、と。それで試しにやってみて“これもいける!”と」という。ただ「これは製品が出来るまですごい不安だった。店頭でどういう見え方をするだろうかと。単純にジャケットが小さくなるんですから不利ですよね」〔『design by contemporary production シーティーピーピーのデザイン』 1996年8月30日発行 光琳社出版〕とも答えていた。 なお、このアルバムに際して小西と高浪の二人による各楽曲の解説を収録したプロモ・カセット『月の裏側』が制作されている。 オリジナル・リリースの初回盤では裏面の図版が見える透明トレーを使用、以後は白のトレーに入った標準仕様に変更された。その後1995年11月1日の再発時に透明トレーが再び採用され、初回盤は三方背BOX仕様となった。また、CD自体も1曲がカットされた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「月面軟着陸」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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