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有峰ダム(ありみねダム)は、富山県富山市有峰、一級河川・常願寺川水系和田川に建設されたダム。高さ140メートルの重力式コンクリートダムで、北陸電力の発電用ダムである。同社の水力発電所・和田川第一発電所・和田川第二発電所・有峰第一発電所・有峰第二発電所・有峰ダム発電所に送水し、合計最大53万4,170キロワットの電力を発生する。ダム湖(人造湖)の名は有峰湖(ありみねこ)という(ダム湖百選)。 ==地理== 富山県東部を流域とする常願寺川水系は、北アルプス・立山連峰に端を発し、北方に流れ富山湾に注ぐ一級水系である。明治時代、オランダ人技師のヨハニス・デ・レーケに「これは川ではない、滝である」とまで言わしめたほど、その上流は急流で、また豪雪地帯とあって水量も豊富にあることから、洪水時には大きな被害をもたらす暴れ川としての側面を持つ一方、水力発電には適した地形であった。 常願寺川の支流のひとつに、立山連峰・薬師岳(標高2,926メートル)のふもとを険しいV字谷を形成しながら流れる和田川がある。最上流部では盆地を形成し、古くは戦いに敗れた落人が隠れ住んだ場所ともいわれる。地名としては元来、山奥にある水源地という意味で「うれ」と呼び、漢字で「有嶺」と書かれていたが、「憂い」に通じるとして嫌った時の為政者、第4代加賀藩主・前田綱紀によって「有峰」に改名されたのだという。 厳しい自然環境の中、少数ながら慎ましく生活していた集落の人々であったが、有峰ダム建設に伴い離散。ダムは盆地への入口である地点に建設され、巨大な人造湖・有峰湖が誕生した。和田川だけでなく周辺を流れる支流河川などからも水を集め、満々と水で満たしている。総貯水容量は2億2,200万立方メートルで、山を隔てて東に隣接する黒部湖(黒部ダム)よりも10パーセントほど大きい。 有峰湖には宝来島という名の島が浮かぶ。かつて吉事山と呼ばれた山の頂上部分が湖面から露出したものであり、北陸電力が有峰ダムの完成を記念して建立した有峰神社がある。湖の水位が下がると陸続きになるが、急斜面であり容易には近づけない。 画像:ArimineKo.jpg|アルファベットの ''K'' の字をした特徴的な形を描く有峰湖 Image:Johannis de Rijke at Sendohira river Park.jpg|名言を残したヨハニス・デ・レーケの像 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「有峰ダム」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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