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有平糖(アルヘイとう、ありへいとう)とは、砂糖を煮て作られた飴の一種であり、南蛮菓子の一つである。金平糖と共に、日本に初めて輸入されたハードキャンディとされている。阿留平糖、金花糖、氷糸糖、窩糸糖とも呼ばれる。 語源にはポルトガル語のアルフェロア(alféloa;糖蜜から作られる茶色の棒状の菓子)とする説とアルフェニン(alfenim;白い砂糖菓子)とする説とがある。〔荒尾美代「アルヘイトウ」『南蛮スペイン・ポルトガル料理のふしぎ探検』日本テレビ、1992年、pp. 49-50. ISBN 482039214X〕 製法は、原料の砂糖に少量の水飴を加えて煮詰め、火からおろした後に着色や整形を行って完成させる。初期の頃は、クルミのように筋がつけられた丸い形をしていたが、徐々に細工が細かくなり、文化・文政期には有平細工(アルヘイ細工)として最盛期を迎えた。〔中村孝也『和菓子の系譜』1966年(1990年再版)、国書刊行会、p. 245.〕 棒状や板状にのばしたり、空気を入れてふくらませたり、型に流し込んだり、といった洋菓子の飴細工にも共通した技法が用いられる。〔髙家昌昭「有平糖」、小林彰夫、村田忠彦編『菓子の事典』朝倉書店、2000年、pp. 272-273. ISBN 4254430639〕江戸時代、上野にあった菓商、金沢丹後の店の有平細工は、飴細工による花の見事さに蝶が本物の花と間違えるほどとされた。〔平野雅章「和菓子雑学事典 古川柳にみる江戸の和菓子」、松谷信博編『名人の和菓子』日之出出版、1988年、pp.124-125.〕 有平糖は茶道の菓子として用いられることが多く、季節ごとに彩色をほどこし、細工をこらしたものが見られる。縁日などで行われている即興的な飴細工とは異なるものである。 一方、技巧が進化し高価なものとなってしまった有平糖を、見た目よりも味を重視して廉価にしたものとして榮太樓本店の「梅ぼ志飴」や、村岡総本舗の「あるへいと」などがある。 == 註 == 〔 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「有平糖」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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