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木幡の時雨[こわたのしぐれ] 木幡の時雨(こわたのしぐれ)は、鎌倉時代〔詳しい成立年代は不明だが、鎌倉時代に成立したという説が通説である(小木喬『鎌倉時代物語の研究』)。〕に成立した擬古物語。作者不詳。全1巻。 == 粗筋 == 奈良兵部卿右衛門督の次女である中君(なかのきみ)は美貌の姫君だが、彼女の乳母が父親の妾だったことから彼女自身も実母から疎まれ、父親の死後いじめられている。ある時、中君は物忌のため木幡の里(現在の京都府宇治市木幡)に籠もっていたが、時雨の宿りに訪れた中納言に見初められて契りを結ぶ。しかし母親の策略によって2人の仲は引き裂かれ、中納言は三の君(中君の妹)と結婚させられ、中君は石山(現在の滋賀県大津市石山寺)に閉じ込められる。そこで中君は式部卿宮と出会って契りを結ぶ。中君は式部卿宮の双子の男児を産む。一方、三の君は中納言との間に双子の娘を産む。やがて中君は蔵人兵衛佐に求婚され、周囲によって無理矢理結婚させられそうになる。窮地に陥った中君が入水自殺しようとしていたところ、中納言に救われて2人は再び結ばれる。三の君は式部卿宮と結婚する。その後、式部卿宮が即位して三の君は后となり、双子の皇子(実母は中君)はそれぞれ東宮・兵部卿宮となる。中納言は関白に昇進し、双子の娘(実母は三の君)を双子の皇子と結婚させて、一族は大いに栄える。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「木幡の時雨」の詳細全文を読む
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