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木酢液[もくさくえき]
木酢液(もくさくえき)とは、木材を乾留した際に生じる乾留液の上澄分のこと。代表的な例としては、炭焼き時に副産物として木酢液が製造される。外見は赤褐~暗褐色の液体。ほとんどが水分であるが、木材由来の有機酸(酢酸など)が含まれ弱酸性を示す。それ以外の成分として 、アルコール類、カルボニル化合物、あるいはフェノール類やフラン類といった芳香族化合物などが含まれる〔含有成分に関する資料 〕〔薬効・薬害・安全性に関する試験結果の概要 〕。ホルムアルデヒドやベンゾピレンなどの毒性の高い物質も含まれる。原材料や乾留の条件により成分にばらつきがある〔松井、松下、菅本、角石「木質系バイオマスの炭化生成物の調製と分析 : スギ樹皮およびスギ葉の酢液・タールの分析」宮崎大学工学部紀要、37巻、57-64 ページ - オンライン版 (本論文で分析されている木酢液はスギのサンプルを 400 ℃ で炭化して得られたもの)〕〔松井 らによると、スギ材から得られた木酢液のサンプル 1 kg 中に 1 g 以上含まれていた4種類の有機化合物として、酢酸、アセトール、メタノール、ピロカテコールが挙げられている。〕〔農業資材審議会農薬分科会特定農薬小委員会及び中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会第6回合同会合 配布資料 - 農林水産省 2005年8月31日(本資料で挙げられている成分は 80~150 ℃ の範囲で調製したサンプルによる)〕。 メタノールの別名である「木精」は、かつて木酢液の蒸留により得られていたことに由来する。フェノール類は主に木材の成分であるリグニンから生じる。 == 木材乾留工業 == イギリスでは1820年ごろより、木酢液の蒸留により得られた酢酸から媒染剤として酢酸ナトリウムを製造する事業が始まっている〔D. C. McClure, Kilkerran Pyroligneous Acid Works 1845 to 1945 - Ayrshire History〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「木酢液」の詳細全文を読む
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