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木頭杉一本乗り : ウィキペディア日本語版
木頭杉一本乗り[きとうすぎいっぽんのり]
木頭杉一本乗り(きとうすぎいっぽんのり)とは、木頭村(現:徳島県那賀郡那賀町木頭)で昭和30年代まで木頭杉の搬出手段として使われていた伝統技能のこと。川に浮かべた杉の丸太に立ち、鳶口のついた竹竿一本で丸太を制御して川を下る。流れが緩やかであれば川をさかのぼることも可能である。
現在は一本乗り保存会によりスポーツとしてその技術が受け継がれている。
木頭では毎年6月から隔週で講習会が開かれ、8月には一本乗り大会が開催される。講習会では、当時まだ仕事として一本乗りを行っていた一本乗りの熟達者による手ほどきを受けることができる。
==歴史==
かつて道路事情の悪かった時代は、切り出した丸太の運搬手段として川に丸太を流して下流まで運んでいた。流した丸太は川縁や岩などに引っかかるため、流した後で職人が丸太に乗って川を下り、引っかかった丸太を再び流れに乗せる作業を行っていた。
時代が下るにつれ次第に舗装道路が整備され、搬出手段にはトラックが使われるようになっていった。また、那賀川にダムが作られたことで丸太を流せなくなり、業務としての一本乗りは行われなくなった。
現在ではこの技術を残そうという一本乗り保存会により、一本乗り大会および講習会が開催されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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