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板歯目[ばんしもく]
板歯目(ばんしもく、 "平板状の歯"の意)とは三畳紀前期から後期にかけて生存していた爬虫綱・双弓亜綱に属する分類群である。系統的にはプレシオサウルスなどの首長竜に近縁であると考えられている。このグループに属する化石種のすべてが水棲生活を送っていたと考えられ、そのほとんどが海成層から産出する。板歯目のほとんどが体長1m〜2mの大きさであり、最大で3mになるものもいた。最初の化石標本は1830年代に発見された。このグループの化石は主にヨーロッパ全域、北アフリカ、中東で見つかっているが、最近になって中国からも発見されている〔Chinese Science Bulletin vol.47 No.5 pp.403-407〕。 == 形態 == 三畳紀前期〜中期にかけて生存したプラコドゥスのような初期の板歯目は胴の膨れたトカゲのような形態をしていた。ちょうど現生のウミイグアナを大きくした形態である。しかし、ウミイグアナと異なり、彼らは海底の貝を食べていた。食性に関してはむしろ、現生のラッコやセイウチに似ている。 最初期の板歯目はその身体の大きさから、サメなどの捕食者から逃げずとも十分だったのかもしれない。しかし三畳紀中期以降、魚竜やノトサウルスなどの肉食の海生爬虫類が分化してくると、それらから身を守るためか板歯類は身体の表面に皮骨板を発達させるようになる。三畳紀後期の板歯目、ヘノドゥスやプラコケリスなどはまるでウミガメのように体全体を覆う甲羅を発達させている。あるいはキアモドゥスのように、カブトガニのような体節構造のある甲羅を発達させるものもいた。これらは収斂進化の好例として考えることができる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「板歯目」の詳細全文を読む
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