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核分裂反応(かくぶんれつはんのう、)とは、不安定核(重い原子核や陽子過剰核、中性子過剰核など)が分裂してより軽い元素を二つ以上作る反応のことを指す。オットー・ハーンとフリッツ・シュトラスマンらが天然ウランに低速中性子(slow neutron)を照射し、反応生成物にバリウムの同位体を見出したことにより発見され、リーゼ・マイトナーとオットー・ロベルト・フリッシュらが核分裂反応であると解釈し、fission(核分裂)と命名した〔 小田稔ほか編、『理化学英和辞典 』、研究社、1998年、項目「nuclear fission」より。ISBN 978-4-7674-3456-8〕。 == 概要 == 不安定核は主に次の3つの過程を経て別の原子核に変わる。 #電子もしくは陽電子を放出して僅かに軽い核になる。 #He核(アルファ粒子)を放出して少し軽い核になる。 #He核より重い大きな核(重荷電粒子線)を一つ以上放出してかなり軽い核になる。 このうち 1, 2 は一般には原子核崩壊(それぞれベータ崩壊、アルファ崩壊)といい、この核崩壊を起こす原子核は放射線を出す能力を持つ(放射能)。原子核分裂というと 2, 3 になるが、一般的には 3 の事を指す事が多い。 核分裂性物質の原子核が中性子を吸収すると、一定の割合で 3 の過程で核分裂を起こし、合わせて中性子を放出する。この中性子が別の核分裂性物質の原子核に吸収されれば連鎖反応が起こる。また、この崩壊過程は発熱反応である。この連鎖反応と発熱反応の性質を利用して一度に大量の熱を生成する事が出来る。これが原子力発電や原爆の基本原理である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「核分裂反応」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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