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植物防疫 : ウィキペディア日本語版
検疫[けんえき]
検疫けんえき)とは、港湾や空港にて、海外から持ち込まれた、もしくは海外へ持ち出す動物・植物・食品などが、病原体や有害物質に汚染されていないかどうかを確認すること。
またこれに例えて、コンピュータウイルス対策ソフトでシステムがウイルスに感染していないか、不正に侵入された形跡はないか確認することも「検疫」と呼ぶことがある。
== 検疫 ==
検疫(けんえき)とは、特定の国や施設に出入りする、輸出入される動物植物及び食品飼料等、その他、生物を原材料とする物品や生物が含まれる可能性のある土壌岩石等を一定期間隔離した状況に置いて、伝染病の病原体などに汚染されているか否かを確認、検査することである。
英語の''quarantine''は、イタリア語のヴェネツィア方言''quarantena''および''quaranta giorni'' (40日間の意)を語源としている。これは1347年黒死病大流行以来、疫病がオリエントから来た船より広がることに気づいたヴェネツィア共和国当局では、船内に感染者がいないことを確認するため、疫病の潜伏期間に等しい40日の間、疑わしい船をヴェネツィアラグーサ港外に強制的に停泊させるという法律があったためである。
日本でも、コレラ患者のいる船を40日間沖に留め置く「コレラ船」という言葉があり、夏の季語となっていた〔「天声人語」朝日新聞2014年8月7日朝刊〕。
また、近年では外来種を水際で防止するために必要な対策となっている。日本における人や食品の検疫は厚生労働省が、動植物の検疫は農林水産省が担当しており、全国の主要な空港・海港に設置された検疫所(厚生労働省)又は動物検疫所、植物防疫所(共に農林水産省)にて行なわれている。なお日本の植物検疫では、輸出入など外国との関係で行う検疫を植物検疫、国内での病害虫防除も含めて行うことを植物防疫(ぼうえき)という。
様々な検疫が各国で行われており、例えば21世紀までイギリスでは狂犬病を予防するために全てのを含むほとんどの動物を6ヶ月間拘留するという法律が施行されていた。現在では、正しく予防接種が行われているという証明書を提出することで拘留を免れることができる。
検疫、特にその後の長期間の隔離は、その有効性や必然性が疑問視される場合には人権問題になることがある。
野菜果物など農作物については、国内に生息しない害虫や病原菌を持ち込む可能性のある植物などについては、国・地域と品目を特定して持ち込みを許さない場合がある。また、国内の一部に存在する病害虫の場合であっても、国内の他地域への移動を禁じていたり、検査しないと移動できなかったりする。たとえば日本ではサツマイモの大害虫として知られているアリモドキゾウムシは南西諸島の一部に生息する。このため、この地域から日本国内の他の地域への未消毒のサツマイモ類の持ち込みは禁止されている。同時に、野生植物のグンバイヒルガオもアリモドキゾウムシの寄主になるため同様である。また、柑橘類などは検査を受けなければ持ち込みが出来ない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「検疫」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Quarantine 」があります。



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