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篩板 (クモ)[しばん]
篩板(しばん)は、クモ目の持つ糸を出す器官の一つで、板状のものである。かつては篩疣と呼ばれたこともある。篩板から出す糸を梳糸(そし)と言う。篩板を持つクモ類は他にも共通する構造がある。またそれらは篩板類と呼ばれ、かつては一つの系統に属すと考えられた。それらも含めてここに記述する。 == 概説 == クモ類は腹部下面に糸を出す器官を持つ。普通はこれを出糸突起、糸疣などと呼び、円筒形や円錐形など、突出した形をしている。しかし、一部のクモ類ではそれらの対の前に平板状の出糸器官を持ち、これが篩板である。 篩板から作られる糸は単純な一束の糸ではなく、周囲に微細な繊維を纏ったもので、これを梳糸(そし)という。これは粘液を含まないが昆虫などの獲物に粘着する働きがある。篩板を持つクモは第4脚に毛櫛(もうしつ)を持ち、これによって梳糸を作る。 篩板を持つクモは普通のクモ類の中にのみ見られ、その中でごく原始的なものから円網のような高度に発達した網を張るものまでが含まれるが、それを持たないものより遙かに種数は少ない。これらはそれを持たないものとは別の系統をなし、並行的に進化したとの考えから、それらを一つの群として扱う分類体系がかつては主流であった。だが、現在ではこれを認めない考えが主流になりつつあり、しかし議論は終了していない。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「篩板 (クモ)」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Cribellum 」があります。
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