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水素吸蔵合金[すいそきゅうぞうごうきん] 金属の中には、水素を取り込む性質のあるものが複数あることが知られている。水素吸蔵合金(すいそきゅうぞうごうきん)とは、このような性質を合金化によって最適化し、水素を吸わせることを目的として開発された合金のこと。水素貯蔵合金とも呼ばれる〔高効率水素吸蔵合金、p.3.〕。 == 歴史 == 金属が水素を取り込む現象は古くから知られていた〔。例えば、酸性の溶液内の鋼が急激に割れてしまうことがあるが、これは溶液中の水素イオンが鋼中に侵入し、鋼を脆化させることに起因する(水素脆化)〔水素とは、p.1.〕。 このような現象を積極的に水素貯蔵に用いる研究は、1960年代のアメリカ・オークリッジ国立研究所の J.J.Reilly らによって始められた。彼は現在の水素吸蔵合金の基礎となっているマグネシウム基合金やバナジウム基合金が水素吸蔵放出を行うこと、さらに合金組成を制御することでその特性が変わることを実験により証明した〔高効率水素吸蔵合金、pp.3-4.〕。 Reilly 以後も、気体水素貯蔵、ヒートポンプ、高効率電池などの観点から水素吸蔵合金の開発は進められており、特に日本においては、通商産業省(現経済産業省)とその外郭団体であるNEDOが主導となって進められた開発プロジェクトであるサンシャイン計画やWE-NETにより開発が進み、現在世界でもトップレベルの開発水準を維持している〔高効率水素吸蔵合金、p.4.〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「水素吸蔵合金」の詳細全文を読む
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