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氷上姉子神社(ひかみあねごじんじゃ)は、愛知県名古屋市緑区大高町火上山にある神社。式内社で、旧社格は郷社。現在は熱田神宮の境外摂社。 「氷上山(火上山)」と称される丘陵上に鎮座し、熱田神宮の創祀以前に草薙剣(三種の神器の1つ)が奉斎された地といわれる。地元では「お氷上さん」と呼ばれ信仰されている。 == 祭神 == 祭神は次の1柱〔神社由緒書。〕。 * 宮簀媛命(みやすひめのみこと/みやずひめのみこと) *: 『日本書紀』〔『日本書紀』景行天皇40年是歳条。〕では「宮簀媛」の表記で尾張氏の女、『古事記』〔『古事記』景行天皇記。〕では「美夜受比売」の表記で尾張国造の祖、『尾張国風土記』逸文〔『釈日本紀』卷7(述義3)草薙劔条所引『尾張国風土記』逸文。〕では「宮酢媛命」の表記で尾張連らの遠祖とし、いずれの文献でも日本武尊(第12代景行天皇皇子)の妃になったとする。 *: 以上3書では系譜を詳らかとしないが、『尾張国熱田太神宮縁記』では建稲種公の妹とし、これら兄妹の父を天火明命十一世孫で尾張国造の乎止与命(おとよのみこと)、母を尾張大印岐の女の真敷刀婢(ましきのとべ)とする。 社名の「氷上姉子」に関しては、『尾張国熱田太神宮縁記』(熱田宮縁記)においてヤマトタケルがミヤズヒメを想って詠んだとする次の歌が知られる。 このように『熱田宮縁記』の時点(鎌倉時代初期頃〔)では「氷上姉子」はミヤズヒメと同一人物とされており、現在においても氷上姉子神社では祭神をミヤズヒメとし、当地の氷上山がミヤズヒメの館跡であるとしている。しかし『新修名古屋市史』では、この歌は本来8世紀頃に尾張南部に伝わっていた民謡であるとし、ヤマトタケル伝説とは無関係であったと指摘している。この「氷上姉子」の原義は必ずしも詳らかでないが、『新修名古屋市史』では氷上の女性神官を指した語としたうえで、これが神格化されて祭神に転化し、さらに尾張氏の手のもとでミヤズヒメと習合してヤマトタケル伝説に組み込まれたと推測している。 なお、『延喜式』神名帳では社名が「火上姉子神社」と見えており、社伝ではもと当地の地名は「火高火上(ほだかひかみ)」であったが、火災を忌んで現在の「大高氷上」に改めたとする〔。しかし上代特殊仮名遣において「火」は乙類に属するのに対して、「氷」は甲類、「比加彌阿禰古」の「比」も甲類に属することから、実際には元から「氷」で平安時代以降に「氷」と「火」の表記が混ざったと見られている。特にこの「氷上」を本来「日上」であると見て、氷上姉子神社の原始祭祀を日神信仰とする説もある。 祭神の別説としては、日本武尊の姉の両道入媛命に比定する説がある。また文明14年(1482年)の文書によれば、神仏習合期に本地仏は聖観音とされていた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「氷上姉子神社」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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