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汎甲殻類(はん こうかくるい、Pancrustacea)は、節足動物のうち甲殻類と六脚類を合わせたものが単系統群になるという説に基づいて提唱された、2つのグループの全種を含む分類群である。この立場は、多足類と六脚類が姉妹群で、甲殻類はより類縁が遠いとする無角類仮説と対立する。2010年の時点では、汎甲殻類仮説のほうが強く支持されている。 == 構成 == 汎甲殻類は、構成種の多くの個眼が四角く、硝子体が八分割されることから八分錘類( Tetraconata)と呼ばれることもある。汎(Pan-)の付く名前は冠群とその幹群を合わせた分類群を指して用いられるので、混乱を避けるために八分錘類の語がよいとする研究者もいる。 汎甲殻類の単系統性は、核のリボソームRNA遺伝子、ミトコンドリアのリボソームRNA遺伝子、タンパク質をコードする遺伝子の比較による、複数の分子系統解析によって支持されている。そのうち多くの研究は同時に、甲殻亜門は昆虫類に対して側系統群となること、すなわち昆虫は甲殻類から進化したことも支持している。 汎甲殻類仮説を支持する証拠は形態からも得られている。形態学的な証拠には個眼の構造、神経芽細胞の存在、パイオニアニューロンによる軸索形成がある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「汎甲殻類」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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